宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。

毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない ”今月の推しキジ” をお届けします。
5月8日から基本コース[守]がはじまりました。そして、前回の感門之盟からスタートしたJUSTチームが、編集学校の中を”JUST”しつづけた春でもありました。師範エッセイがうまれ、初インスタ・ライブが行われ、俺の編集力チェックも初公開。イシス編集学校、爆裂編集中。
みなさんも、スピーディーな列車にどうぞご乗車ください。さあ、それでは今月のイチオシ、いってみよぅー!
◎遊刊エディスト編集部◎ 吉村堅樹 林頭, 金宗代 代将, 川野貴志 師範, 後藤由加里 師範, 上杉公志 師範代, 梅澤奈央 師範、角山祥道 師範、松原朋子 師範代
⦿【募集◆定員30名】「今福龍太を読む」 多読スペシャル第三弾
多読ジムスペシャルにあの今福龍太が登場する。校長・松岡正剛がその著作が出るたびに瞠目する文化人類学者である。千夜千冊1085夜では 『クレオール主義』が取り上げられている。「クレオール」「イマージュ」「書物」「ユートピア」「群島」「ホモ・ルーデンス」の6つのキーワードでその著作島宇宙を巡り、旅日記と読書マップを仕上げるという特別講座。今福龍太のその思想と詩的文体は、まだ体験していない未読の方にこそ味わってもらいたい。 ──吉村 堅樹
マツコ’s plus one! 🐶第2弾記事もあります。こちらも要チェック!
【まだ間に合う!】「今福龍太を読む」篇 多読スペシャル第3弾
お申し込みはこちらから!
校長が玄々書に認めた「渦々」をまさに体現しつづける人。それが「ジャイアン」こと角山祥道師範です。これまでも初師範代と並行してエディストを連載するなど、新しい試みを自らプロアクティブに実践しつづけられています。そんな角山さんがこの春取り組んだのが「編集力チェック」でした。
この「俺の編集力チェック」とは、イシス編集学校のたくさんのユニークな師範代たちが、オレ流、ワタシ流のオリジナルお題をつくり、師範代自らが指南をするという、編集力チェックの新たなスタイルです。ジャイアンは見事にそのロールを果たし、この春から開講の51[守]にも、ジャイアンの指南を受けて入門なさった方が何人もいるのだとか。
角山さんが次にどんな「別様」を体現してくださるのか、楽しみでなりません^^── 上杉 公志
マツコ’s Plus one!
ジャイアンだけじゃないゾ!!!
【新編集力チェック02】 師範・阿曽祐子は「”好き”で思考を活性化させる!」
⦿デザイナー穂積が明かすセイゴオディレクション【51守 伝習座】
[守]師範代が一番最初に行うイニシエーションは「教室名をもちいて編集学校のフライヤーを作成せよ」というお題。作成したフライヤーは伝習座で発表をします。
こちらの記事はそのフライヤー発表に対するデザイナー穂積のコメントを切り取ったもので、校長松岡から伝授された「3つのない」をあげています。
穂積が校長からデザインに関して常に言われてきたことは「主張がない、気配がない、見立てがない」という3点。
これは写真にも当てはまるではないかと目の覚める思いがしました。心に銘記したいディレクションの1つとなりました。──後藤 由加里
4 角山’s 推しキジ!
─ チーム渦・角山’s 推しキジ!─ ウズウズを発見、でPick!
情報は、区切ったり、名付けたりすることで、イキイキと立ち上がります。エディストは、フレームが弱いせいで損している記事もちらほら(ちょっと辛口)。ではフレームで成功しているのは? という好例がこの記事です。わずか100字のレビューにも関わらず、カメラ部の気の利いた写真×花伝所×千夜千冊というフレームによって、読んで見て楽しい記事に昇華しています。取り上げる本にも関係線が濃く引かれている。フレームマジック、というと失礼に受け取られるかもしれませんが、これぞ、ザ・編集ですね。そうそう、区切られた空間は、渦も起きやすいのです。 ──角山祥道
マツコ’s Plus one!🐶🐶🐶
インスタで見ると、またひときわ写真におさめられた千夜千冊が光ります
みなさんのオシは、見つかりましたか?
以上、2023年4月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
第88回感門之盟「遊撃ブックウェア」(2025年9月6日)が終了した。当日に公開された関連記事の総覧をお送りする。 なお、今回から、各講座の師範陣及びJUSTライターによる「感門エディストチーム」が始動。多 […]
6月9日に開講した「多読ジムClassic25夏」も、夏らしい熱気をまといながら、無事に幕を下ろしました。 タドクラの本を読む筋肉=読筋(どくきん)を鍛える3つの読相術トレーニングは、なかなかにハード。すべ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 早いもので、9月を迎えます。今月は、多読アレゴリアの秋シーズン開講もあれば、コース修了を祝う感門之盟や、多読ス […]
田中優子の酒上夕書斎|第四夕『童謡画集』川上四郎(2025年8月26日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい)」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら […]
コメント
1~3件/3件
2025-09-18
宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。
2025-09-16
「忌まわしさ」という文化的なベールの向こう側では、アーティスト顔負けの職人技をふるう蟲たちが、無垢なカーソルの訪れを待っていてくれる。
このゲホウグモには、別口の超能力もあるけれど、それはまたの機会に。
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。