【プレスリリース】編集工学研究所主催のリベラルアーツ・プログラム「Hyper-Editing Platform [AIDA]」今年も開催決定。テーマ・ゲスト発表!オンライン受講向け無料説明会を、8月1日に開催。

2025/06/21(土)12:00 img
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「これから」を担うリーダーが集う本気の学び舎、Hyper-Editing Platform [AIDA]を覗き見たことはありますか?

6月19日(木)に編集工学研究所からプレスリリースを配信しましたので、エディスト読者の皆さまにもお届けにあがりました。佐藤優さんが語る「[AIDA]とは何か?」スペシャルインタビュー動画も公開!ぜひご覧ください。

 


 

編集工学研究所主催のリベラルアーツ・プログラム「Hyper-Editing Platform [AIDA]」今年も開催決定。テーマ・ゲストを発表!オンライン受講向け無料説明会を、8月1日に開催します。

 

「これから」を担うリーダーたちの本気の学び舎、[AIDA]。今年は「座と興のAIDA」をテーマに、日本文化の「場の力と創造性」を深掘りします。ボードメンバー佐藤優氏の特別インタビュー動画もご紹介。

 

株式会社編集工学研究所(東京都世田谷区/代表取締役社長 安藤昭子)は、2025年10月から2026年3月にかけて、これからの時代を切り拓くリーダー向けのリベラルアーツ・プログラム「Hyper-Editing Platform [AIDA]」のシーズン6を開催します。本シーズンでは「座と興のAIDA」をテーマに、日本文化が培ってきた「場の力」と創造性に着目し、日本文化論から生命科学まで、多領域にわたるゲスト講師を招いて実施します。オンライン受講生を募集中、8月1日(金)に無料説明会も実施予定です。

 

2005年、ハイパーコーポレートユニバーシティ[AIDA]が誕生。2020年秋以降は、知を授かる「ユニバーシティ」から、知を創発し合う「プラットフォーム」へと変貌を遂げ、Hyper-Editing Platform [AIDA]として衣替えしました。

 

領域横断の学びの場、Hyper-Editing Platform [AIDA]

Hyper-Editing Platform[AIDA]は、自ら道を切り拓くリーダー達が、分野を超えて新たな社会像を構想していく学びの場です。多士済々の異才・哲人・達人と共に、思索や対話を通してそれぞれの世界像を更新していきながら、21世紀を牽引する知を創発していきます。

[AIDA]シーズン5の様子。会場は、編集工学研究所のブックサロンスペース「本楼」。

 

[AIDA]シーズン6テーマは、「座と興のAIDA」。

[AIDA]シーズン6のテーマは「座と興のAIDA」。

Hyper-Editing Platform[AIDA]シーズン6のテーマは、「座と興の AIDA」です。

古来、日本社会は「場」の文化を重視してきました。例えば歌合せや茶道から、江戸の学び舎のあり方まで、場を共有し、相互作用の中にある創発性を取り込んできた事例は尽きません。そこには合理性や論理性では解ききれない創造性が潜在してきました。

 

欧米主導型のグローバルスタンダードにひずみが生じ始め、地球全体が既存の合理性や論理性だけでは乗り切れない局面を迎えている昨今、古来日本に内在する複雑なものを複雑なまま内包する価値観や方法論は、世界からも大きな可能性として注目され始めています。

また、日本に生きるものとして足元の文化を深く感じ知ることは、この先行き不透明な時代を生きる私たちにとって等しく切実な課題でもあります。

 

「座と興の AIDA」というテーマを通じて「一座建立・一味同心」という方法がもつ可能性を体感し、次なる世界像に向けての足場をつくる。 日本文化のみならず、生命科学、音楽芸能、職人技能までを一気にめぐる[AIDA]シーズン6にご期待ください。

 

ボードメンバー佐藤優氏が語る、「[AIDA]とは?」

[AIDA]のボードメンバーである佐藤優さん(作家・元外務省主任分析官)が、「[AIDA]とは何か」を語ったスペシャルインタビュー動画です。

ビジネスに本当の意味で役立つ教養と知識とは? あらゆるモデルが行き詰まっている時代、省みるべきは「未来としての過去」? [AIDA]での学びが唯一無二なのは、なぜか? ぜひご覧ください。

 

 

[AIDA]オンライン受講生募集中。オンラインで受講する魅力とは?

Hyper-Editing Platform[AIDA]は、講義会場での受講とオンライン受講の両方を提供するハイブリッド方式です。特にオンライン受講については、「まるで現場にいるかのような没入感」と「講義中にリアルタイムで意見を交わせる対話性」を両立した設計で、多くの受講者から高い評価を得てきました。

業種も職種も異なる多様な視点が交差し、地理的・世代的・業界的な“越境”を可能にする知の場が生まれています。
[AIDA]オンライン受講についての無料説明会を、8月1日(金)20:00より開催します。

照明や演出にもこだわった「場づくり」で、オンライン配信でも臨場感・没入感を味わっていただけます。

[AIDA]オンライン受講の特色について、ご紹介します。

 

◆ 全国から、世界中から、アクセス可能な[AIDA]

[AIDA]には、地域・職種・世代を越えて全国から多様な受講者が集います。[AIDA]講義中はチャットでの意見交換が可能で、ライブ感満載の“越境型対話”が生まれます。

また、講義終了後にはアーカイブ配信も実施。講義当日、リアルタイムでのスケジュールが確保しづらい方にも安心して受講いただけます。

 

◆ 「その場にいるような」没入感

[AIDA]のオンライン配信は、複数台のカメラを駆使した演出と共にお届けします。会場の熱気をオンラインでも感じていただけるようにこだわっています。「会場にいかずとも、その場にいるように学べた」と言われる、編集工学研究所ならではの配信をお楽しみいただけます。

 

◆ 受講者参加型で共創する、学びの“場”

[AIDA]での学びは、受動型の講義受講にとどまりません。講義前後には、課題図書を読んで回答する「お題」が出題され、提出した回答には「師範代」と呼ばれるコーチからフィードバックが返ってきます。受講者はそれぞれ、「連」と呼ばれるオンライン上での教室に所属し、その中で受講者同士の対話や「師範代」とのやりとりが日々行われます。

さらに、オンライン受講者は講義中、オンラインチャットで参加者同士の意見交換も可能。積極的に発言し、対話しながら学びを深めていける場所です。


[AIDA]オンライン受講者の声

「オンラインならではの、学びの深まり方」

一般的にオンライン受講というと、臨場感が感じられないと思われるけれど、[AIDA]は違いました。[AIDA]のオンライン配信は、もし自分が会場にいたらここが見たいなと思うところをカメラが先んじて映してくれるような、こだわりを感じるカメラワークです。あたかも現場にいるような没入感があって、ストレスを感じることなく受講できました。

 積極的にオンラインでよかったなと思うことは、チャットで事務局の方が資料を指し示してくれたり、同じオンライン受講生同士で、感想を同時に交わし合うことができること。会場受講ではできない、講義を受けながらの対話ができて思考が深まりました。  

([AIDA]受講生:戸田由香さん)

 

[AIDA]過去期での「課題図書」の一部。

オンライン受講向け、無料説明会を開催:8月1日(金)20:00~

Hyper-Editing Platform[AIDA]シーズン6のオンライン説明会(参加費無料)を、8月1日(金)20:00より開催します。ご受講を検討中の方、Hyper-Editing Platform[AIDA]に関心をお持ちの方はぜひご参加ください。

編集工学研究所のウェブサイトよりお申込みいただけます。

 

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[AIDA オンライン受講]向け説明会 “あいだ”がつなぐ、越境の学びへ

8月1日(金)20:00 – 21:30(オンライン開催/参加費無料)

お申し込みはこちらから。

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[AIDA]過去期での「課題図書」の一部。

[AIDA]シーズン6「座と興のAIDA」ゲスト発表(第一弾)

Hyper-Editing Platform[AIDA]では、シーズンごとに多彩なゲスト講師をお招きします。シーズン6「座と興のAIDA」のゲスト陣を、一部発表いたします。(ゲスト講師は予定です。やむをえない事情等により変更になる可能性があります。)

 

今シーズンのゲスト陣の専門領域は、日本文化の深層からナイトクラブシーンの仕掛け方、生命の連関まで。幅広い視野で、「創発を生む場づくり」について学びます。

 

[AIDA]シーズン6ゲスト講師(現時点・敬称略)

尼ヶ崎彬 (日本美学者)

塩井るり(Breakfast Clubオーナー、クリエイティブ・ディレクター)

挾土秀平 (左官)

中村桂子 (生命誌研究者)

(今後の追加ゲスト発表については、Hyper-Editing Platform [AIDA]公式サイトにてご確認いただけます。)

 

[AIDA]ボードメンバーからのメッセージ

Hyper-Editing Platform[AIDA]ではゲスト講師に加えて、各界の有識者のみなさまに「ボードメンバー」としてご一緒いただきます。[AIDA]ボードメンバーからのメッセージをご紹介します。(敬称略)

大澤真幸(社会学者)

僕らは「持続可能性」をわざわざ目標に掲げなくてはいけない世界を生きている。と、いうことはどういうことか?

普通に、今までと同じ「成功」を求めていれば、滅びる(持続しない)ということ。

ならばどうすればよいのか? 答えは[AIDA]にある。

 

佐藤優(作家・元外務省主任分析官)

中世の大学では、断片的な知識をたくさん身に付けて博識になっても、総合知を得ることはできないと考えられていました。21世紀において、総合知を得るためにはものとものとの間(AIDA)、こととこととの間(AIDA)をつかみ、それを組み替えることが死活的に重要になります。

「Hyper-Editing Platform [AIDA] 」では、総合知を得るための秘技を学ぶことが出来ます。

▶︎ご紹介ショート動画「【AIDA】今何を問うべきか 佐藤優篇

 

武邑光裕(メディア美学者)

いたるところに現実が在る。この現実の中に虚構を作ることが芸術表現の始まりである。現実は確かなものだが、リアルでしかない。虚構の空間は、変幻自在の飛躍が可能だが存在の根拠が希薄である。そこで虚構と現実、生存する古代と現代とをあわせ持つキメラをめざす。

重要なのは、この虚構の中に現実と真実を取り入れて、飛躍と信憑性とを兼ね備えた触媒の概念を見つけることである。これがAIDAの設える用意と卒意である。

 

田中優子(法政大学名誉教授、江戸文化研究者)

大国が小国を吸収する新たな帝国主義と、際限なく自己利益を追求する究極自由主義。私たちの目の前にはその両方が展開しています。「敵」と「味方」に分けてしかものを考えられない人々も増えています。

二項対立か否かを問わず、「AIDA」に身を置いて考え交わし合うことこそ、いま必要なのです。

 

村井純(情報工学者)

すべての参加者の一人ひとりの感性と直感が交流するAIDAの新しい空間が、松岡正剛さんの限りなき好奇心と知性を引き継ぎ、言語を通じて、生き物のように出発をしたように感じています。

そこに一人の人間として加われる喜びを感じ、楽しみながら参加させていただいています。

 

津田一郎(数理科学者)

今世紀に入って、自己責任という言葉が宙を舞うようになった。おかしな言葉である。この言葉の背景には個人の行為が個人に還元されるという仮定がある。がそれは、個人は他人や世間との関係性の中でその能力を発揮するという観察事実に反している。

個人の行為は個人ではなく他者に還元されるのだ。そのことを強力に見せてくれるのがAIDAである。

 

 

[AIDA]受講者の声

Hyper-Editing Platform[AIDA]で学ぶ体験とは、どんなものか。他の学びの場と、どう異なるのか。[AIDA]受講者のみなさまの声をご紹介します。[AIDA]受講者インタビューの全編記事は、こちらからご覧いただけます。

 

[AIDA]は「知の天下一武道会」だ

通常の研修は、新しい知識やスキルを獲得することを目的にしていますが、[AIDA]の学びはそうではありません。学び自体が根源的な「問い」として自分に返ってくる。自分が知っていることも、[AIDA]では「本当にそうか?」と揺さぶられます。

それぞれの分野の第一人者が、毎期のテーマについて、われわれ受講者が想定しない角度から問いを持ち込み、意見を戦わせる。どこからどんな弾が飛んでくるかわからない、「知の異種格闘技戦」です。私は、〝知の天下一武道会〟と呼んでいます。

[AIDA]受講生:安渕聖司さん(アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社代表取締役社長兼CEO)

第一線で学ぶ人たちに囲まれて、学ぶ

[AIDA]を受講して驚いたことは、深く物事を考えている人がこんなふうに一堂に会する場があった、ということです。大企業の中核を担うビジネスパーソンから、社会課題に向き合う起業家の方たちまで。ご自身で著作をだしているような人が、座衆のひとりとして真摯に学んでいる。とても刺激的でしたし、学んでいる人たちに囲まれているという安心感もありました。

[AIDA]受講生:遠矢弘毅さん(株式会社ユナイトヴィジョンズ代表取締役ほか)

「成熟」に必要な、問題を設定し思考する力

ビジネスリーダーに必要なのは、「成長」と「成熟」です。スキルや組織の成長が大事なことは言うまでもありませんが、右肩上がりの成長だけでなく「深さ」が必要です。深さとはつまり、成熟です。

昨今飛び交っている、サスティナビリティやコンプライアンスを無批判に受け入れるだけではだめなんです。問題を設定し、どうしていくかを思考し、掘り下げていかなければなりません。それには、人間としての成熟が必ず必要になってきます。これが[AIDA]で教わったことです。

[AIDA]受講生:須藤憲司さん(株式会社Kaizen Platform代表取締役)

[AIDA]シーズン6開催概要

Hyper-Editing Platform[AIDA]シーズン6は、2025年10月から2026年3月の半年間の開催です。臨場感ある配信と参加者同士のチャット議論で思考を深められるオンライン受講、「場」の熱量を一番近くで味わえる会場受講のいずれかをお選びいただけます。

■[AIDA]シーズン6説明会について

8月1日(金)20:00より、Hyper-Editing Platform[AIDA]シーズン6のオンライン受講説明会を実施予定です。ぜひご参加ください。

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[AIDA オンライン受講]向け説明会 “あいだ”がつなぐ、越境の学びへ

8月1日(金)20:00 – 21:30(オンライン開催/参加費無料)

お申し込みはこちらから。

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■[AIDA]シーズン6 開催日程

第1講  2025年10月11日(土)
第2講  2025年11月8日(土)
第3講  2025年12月6日(土)
第4講  2026年1月17-18日(土・日) *国内合宿
第5講  2026年2月14日(土)
第6講  2026年3月7日(土)

*講義時間は、13:30~19:30(6時間)を予定しています。
*各講の間にオンライン上のラーニングコミュニティ「連」で相互学習に取り組んでいただきます。

 

■会場

編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」
東京都世田谷区赤堤2丁目15-3

(※)オンライン受講、会場受講のいずれかをお選びいただけます。

 

■受講料

本楼会場参加 | 1名様につき150万円(税別)
オンライン参加 | 1名様につき60万円(税別)
オンライン参加(合宿現地参加)| 1名様につき85万円(税別) ※限定5名

*オンライン参加の方は、第4講は合宿に参加せず記録映像でご視聴いただきます。
*オンライン参加(合宿現地参加)の方は、第4講は国内合宿に現地参加いただけます。

お問い合わせは[AIDA]サイトのTOPページ「お問い合わせフォーム」からご連絡ください。

Season6の詳細&お申し込み資料はこちら


お問い合わせ、お申し込み方法

Hyper-Editing Platform[AIDA]に関するお問い合わせは、[AIDA]サイトのTOPページ「お問い合わせフォーム」からご連絡ください。

Season6の詳細&お申し込み資料はこちらからダウンロードいただけます。

 

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[AIDA オンライン受講]向け説明会 “あいだ”がつなぐ、越境の学びへ

8月1日(金)20:00 – 21:30(オンライン開催/参加費無料)

お申し込みはこちらから。

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(編集工学研究所コーポレートサイトより転載)

  • 山本春奈

    編集的先達:レオ・レオーニ。舌足らずな清潔派にして、万能の編集ガール。定評ある卓抜な要約力と観察力、語学力だけではなく、好奇心溢れる眼で小動物のごとくフロアで機敏な動きも見せる。趣味は温泉採掘とパクチーベランダ菜園。愛称は「はるにゃん」。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025

大沼友紀

2025-06-17

●記事の最後にコメントをすることは、尾学かもしれない。
●尻尾を持ったボードゲームコンポーネント(用具)といえば「表か裏か(ヘッズ・アンド・テイルズ:Heads And Tails)」を賭けるコイン投げ。
●自然に落ちている木の葉や実など放って、表裏2面の出方を決める。コイン投げのルーツてあり、サイコロのルーツでもある。
●古代ローマ時代、表がポンペイウス大王の横顔、裏が船のコインを用いていたことから「船か頭か(navia aut caput)」と呼ばれていた。……これ、Heads And Sailsでもいい?
●サイコロと船の関係は日本にもある。江戸時代に海運のお守りとして、造成した船の帆柱の下に船玉――サイコロを納めていた。
●すこしでも顕冥になるよう、尾学まがいのコメント初公開(航海)とまいります。お見知りおきを。
写真引用:
https://en.wikipedia.org/wiki/Coin_flipping#/media/File:Pompey_by_Nasidius.jpg