ISIS 20周年師範代リレー[第8期 鈴木元一朗 編集の型でトップをとったレジェンド]

2020/08/23(日)15:41
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2000年に産声をあげたネットの学校[イシス編集学校]は、2020年6月1日に20周年を迎えた。現在開講中の第45期の師範代まで、1期ずつ数珠つなぎにしながら、20年のクロニクルを紹介する。

トヨタ・プリウス(1997年発売)がモデル初のフルモデルチェンジをし、2代目へ進化した日が2003年9月1日。同日、2000年に開校した編集学校の第8期がスタートしました。この頃になると、キャラクターの立つ師範代が生まれはじめており、鈴木師範代もそのお一人でした。当時、大手ハウスメーカーの営業マンだった鈴木師範代は、編集の「型の力」を自らの営業アプローチに活かし、みごとにトップ営業マンになられました。その後、編集学校の学びを会社に持ち込み、全社で編集学校を導入。営業マンは各地で一匹狼でやっているが、型を学んでみんなでスキルアップしていこうじゃないかと、自社バージョンのお題を開発し編集学校するという社内塾が始まりました。編集術をバリバリと実務に取り入れ、実績を積み重ねていかれた鈴木師範代は、その後、浜松で営業コンサルタントとして独立。「営業×編集」といえば、鈴木師範代は今でもレジェンドのお一人です。

●あの日!あの時!千夜千冊!●

⦿4期が開講したその日に公開された千夜

0840夜

エリック・ホッファー『波止場日記』

2003年09月01日

◎松岡校長、はじめてサルトルについて千夜する

0860夜

ジャン・ポール・サルトル『方法の問題』

2003年10月01日

〇「はぐれた私」を「私」がたずねる

0921夜

つげ義春『ねじ式・紅い花』

2004年01月22日

◎師範代これからメッセージ◎


編集力のミームが、たんぽぽの綿毛のように、飛んで跳んだら、きっと楽しいだろうな。

 

ぽぽんた一族教室 鈴木 元一朗


 

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【図版引用】

・Mori Art Museum from Wikipedia CC2.0
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mori_Art_Museum_-----.png
・Infectious bronchitis virus from Wikipedia Public Domain
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Infectious_bronchitis_virus.png

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025

大沼友紀

2025-06-17

●記事の最後にコメントをすることは、尾学かもしれない。
●尻尾を持ったボードゲームコンポーネント(用具)といえば「表か裏か(ヘッズ・アンド・テイルズ:Heads And Tails)」を賭けるコイン投げ。
●自然に落ちている木の葉や実など放って、表裏2面の出方を決める。コイン投げのルーツてあり、サイコロのルーツでもある。
●古代ローマ時代、表がポンペイウス大王の横顔、裏が船のコインを用いていたことから「船か頭か(navia aut caput)」と呼ばれていた。……これ、Heads And Sailsでもいい?
●サイコロと船の関係は日本にもある。江戸時代に海運のお守りとして、造成した船の帆柱の下に船玉――サイコロを納めていた。
●すこしでも顕冥になるよう、尾学まがいのコメント初公開(航海)とまいります。お見知りおきを。
写真引用:
https://en.wikipedia.org/wiki/Coin_flipping#/media/File:Pompey_by_Nasidius.jpg