イドバタイムズissue.28 テーマは「こくご」!ZINE『あそぼん』2号発売中!

2024/03/16(土)14:00
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 「子ども編集学校」実践の活動体、子どもプランニングフィールドが作ったZINE「あそぼん vol.2 こくごエディッツ」 が3月16日より販売開始される。
 1冊500円、限定300部。お求めはこちらから。
 3日間行われる【83感門之盟】でも特別販売。本楼で入手すれば送料無料500円で手に入る。お見逃しなく。

 

 テーマは「こくご」
 
 10月の子どもフィールド共読会では『松岡正剛の国語力』(東京書籍)を読み、解き、語りあった。「国語力」を培う多様な方法のヒントがいくつもつまっていた。
 フィールドメンバーが家庭や学びの場で、すでにしている遊びの中からも、方法がたくさん取り出せそうな予感がした。
 キックオフ編集会議はおよそ1週間かけて、出入り自由のランチタイムミーティングを重ねた。
 幼い子の言葉にハッとするのはなぜ?
 日本語と国語の関係は?
 他の国では「国語」概念はある?


 さまざまな問いを間に、他ではできない雑談をする。0歳から大人まで。お風呂からスイスまで。「ごんぎつね」からユーチューブまで。時間的空間的広がりのあるテーマが集まった。
 

参加メンバーが書いた図を合わせると「こくご」力は螺旋をかくように育まれるという仮説が生まれた

 

 エッセイ・遊び・キーブック

 編集長・景山卓也の巻頭言に続くのは、夫婦でプランニングフィールド参加の河村梢の「おさなごころの発語集(レキシコン)」。
 読み物の中では、吉野ケイスケによる「小5のこくご提言」、林愛がスイスの田中志保師範代にインタビューした「スイスのKOKUGO?」が特に圧巻だ。
 日本伝統俳句協会新人賞に輝いたばかりの俳人・一倉小鳥による「季語すくい」、京都を疾走する保育士・坂口弥生による「オノマトペ20の扉」などの遊びは、子どもイシスの活動の中で生まれ、この度初めて活字になったもの。ミーティングでワイワイ、実際に遊びブラッシュアップした。
 浴びるようにEテレをみて育ち、春から小学生になる上原ゴウ君のお気に入り本はヨシタケシンスケの『あるかしら書店』だ。プレーリヤカーをひく理学療法士・得原藍をハッとさせた本は? キーブック7冊にも注目してほしい。

 

 

「自分が国語の授業を組み立てるならこうする」。

小5ケイスケ君の提言

 

スイスのKOKUGOは? 隠れている4ヶ国語を読み解いてほしい

 

 初開催! 読者の集い

 2024年4月7日(日) 10:00 ~12:00には、編集メンバーと読者が交流できるオンライン・ミーティング<「あそぼん」であそぼう!>を開催する。
 センテンスしりとりや、オノマトペ20の扉をワイワイ遊べる会だ。子どもとの参加歓迎。参加費無料。「あそぼんvol.2 」裏表紙に、参加申し込みQRコードがついている。参加申し込み受付は4月5日20:00まで。日本に限らず、世界各地からアクセスいただければうれしい。

 

info


 

 

<目次>

まえがき/景山卓也

575で近況報告/フィールドメンバー
おさなごころの発語集(レキシコン)/河村梢
言葉の記憶・記憶の言葉/フィールドメンバー
4歳のいろはカルタ/浦澤美穂
Eテレで遊べ!/上原悦子
言葉から絵へ 絵から言葉へ/フィールドメンバー、大濱朋子、西村慧

YouTubeのこくご/得原藍
小5のこくご提言/吉野ケイスケ・陽子
オノマトペでハイキング、そしてその後/坂口弥生
俳人・一倉小鳥の季語すくい/一倉広美

スイスのKOKUGO?/田中志保(談)、林愛(文)
編集かあさん家の遊び3種/松井路代
お風呂の「ことば」/石井梨香
暮らしと図書館のクロニクル/葛西淳子
かぞくしんぶんをつくる/河村梢

 

 

執筆・編集メンバー。佐々木千佳局長からは短歌が届いた

 

 

編著者 イシス編集学校 子どもプランニングフィールド
デザイン 山内貴暉、穂積晴明

 

★オンライン注文はこちらから★

 


活動主体:イシス子ども支局
神尾美由紀、長島順子、景山卓也、上原悦子、得原藍、
浦澤美穂、吉野陽子、松井路代、石井梨香、野村英司
学林局長 佐々木千佳

 

◆子ども編集学校をプランニング編集している「子どもプランニングフィールド」へは突破者でしたらどなたでもご参加いただけます。
参加希望の方はこちらから


文:松井路代
アイキャッチ画像作成:吉野陽子

  • イドバタ瓦版組

    「イシス子どもフィールド」のメディア部。「イドバタイムズ」でイシスの方法を発信する。内容は「エディッツの会」をはじめとした企画の広報及びレポート。ネーミングの由来は、フィールド内のイドバタ(井戸端)で企画が生まれるのを見た松岡正剛校長が「イドバタイジング」と命名したことによる。

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。