自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
ハロウィンで使われるかぼちゃの出荷が大詰めを迎える10月下旬。秋の読書週間も27日から始まり、学校あるいは職場などで書物に触れる機会がこの1か月増える。読書キャンペーンの装い豊かな書店に誘われ、リーズナブルな価格の新書や文庫を数冊購入する機会もあるだろう。せっかく買った本を毎年積読状態にしてしまうことは多くないだろうか。
ドキッとしたあなたにイシス編集学校の共読onlineをおススメする。Zoomを使ったワークショップを通じて1冊の書物をたった60分間で読む目次読書法が伝授され、濃密な読書を実践できるのだ。
次回の開催日時は来月11月18日の10時30分スタート。今回のナビゲーターは編集学校における方法読書の伝道師「冊師」を務める渡會眞澄。多読ジムseason16秋では【スタジオゆむかちゅん】を受け持ち、夏のスペシャルコース「今福龍太を読む」で本の群島を巡る航海を終えた受賞経験のある多読強者だ。スタジオ受講者「読衆」からの読み書きのトレーニング回答に対して、寄り添うようなアナロジーたっぷりな表現を加えたアドバイスを行い、たくさんの問いである「Q」の尻尾たちを追っている。方法の型や編集術に基づくコメントも時折差し込まれ、読衆たちは陽気な気分で書物を通じた冒険を進めつつ、読書筋を増量中だ。
ワークショップでは60分プラス15分のロスタイムで渡會のナビによる参加者全体の振り返りが行われる予定。新しい見方を共有することで20冊分読んだかのような気分となり、もっとたくさんの本と交際したくなるだろう。書物に片思いしたときの処方箋も質問できるお得な時間を過ごせること間違いなし。
共読onlineでの方法読書に興味をもったみなさまのご参加をお待ちしております。
■日時:2023年11月18日(土)10:30-11:30 集合10:20
■費用:1000円(税抜き)
■会場:ZOOM開催 ※お申込み後にご案内いたします。
■人数:30名様まで
■対象:どなたでもご参加いただけます
■ナビゲーター:イシス編集学校 師範・渡會眞澄
■内容:一冊の新書や文庫を持ち込み、ワークショップ形式で方法的な読書を体験いただきます。
■締切:11月15日(水)
■お申し込みはこちらから:https://shop.eel.co.jp/products/detail/617
畑本ヒロノブ
編集的先達:エドワード・ワディ・サイード。あらゆるイシスのイベントやブックフェアに出張先からも現れる次世代編集ロボ畑本。モンスターになりたい、博覧強記になりたいと公言して、自らの編集機械のメンテナンスに日々余念がない。電機業界から建設業界へ転身した土木系エンジニア。
11/24(月)14時〜16時:ぷよぷよ創造主の思考にイシス病理医がメスを入れる!【別典祭】
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コメント
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2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。