自分史が密かなブームになっています。1980年代から流行り始め、自分史講座に通う人もいれば、自費出版する方もいるんだとか。終活あるいは就活など人生の節目に自分史を見つめ直すという編集作業は、昔から一定のニーズがあるようです。
イシス編集学校[破]コースで稽古する4つの編集術の中に「クロニクル編集術」があります。ここでは自分史を編むのみならず、自分史に一冊の本を介入させて、自分自身で自分史の見方を変えることが特徴。歴史を《情報》と捉え、今まで交差することのなかった自分史と世界の歴史を重ね合わせることで、新しい見方を発見できるところが「クロニクル編集術」の醍醐味です。
実はこの「クロニクル編集術」、その大元は『情報の歴史』(松岡正剛監修/NTT出版/1996年)にあります。
『情報の歴史』はぼくが言うのも何なのだが、まさに前代未聞・空前絶後の年表である。世界史と各国史と日本史とを完全にまぜこぜにしたのを筆頭に、年表の中にヘッドライン(見出し)を3段階にわたって入れたり、いわゆる欄組にトラック変更をつけたり、実にさまざまな工夫をしてみた。
“前代未聞・空前絶後の年表”と松岡正剛自身が豪語する理由は『情報の歴史』を手にとってみれば一目瞭然でしょう。1996年の刊行から25年の時を経て、2021年に『情報の歴史21』(編集工学研究所)が出版された時には「伝説の情歴が帰ってきた!」と大きな話題になりました。2022年には「電子版」が刊行され、『情報の歴史』は今なお編集され続けているメディアの一つです。
1年1見開きに、5つのトラックを配置。ダブルページに日本史・世界史・各国史がひしめいている。
今回の本楼エディットツアー特別編では『情報の歴史21』と遊びながら、クロニクルを使った編集ワークショップを行います。『情報の歴史21』で増補された〈平成〉をテーマにして、平成という歴史に新たな見方を差し込んでみましょう。
ナビゲーターには、爽やかな進行と親しみやすさに定評がある若き棟梁、橋本英人(編集工学研究所)が担当します。サポート役には中高で世界史を教えてきた”バニー蔵之助”という愛称でおなじみの[破]師範が立ちます。
今回は特別に『情報の歴史21』書籍版とのセットで申し込めるお得なプランもご用意しました。編集学校未入門の方も含め、どなたでも参加可能です。年度はじめの節目に、本楼の2万冊の本に囲まれながらクロニクルに遊びましょう!
ナビゲーター:橋本英人
編集工学研究所 執行役員/主任研究員。研修トレーナーに制作指揮、広報からコンサルティングまで、編集工学にまつわる仕事の一切を爽やかにこなす、若き棟梁。近畿大学アカデミックシアタープロデュースをはじめ『探究型読書』の執筆など、本に関わるプロジェクトの経験も豊富。一畳ライブラリー「ほんのれん」の制作にも携わっている。周年事業などでは、企業や組織の通史だけではなく、前後左右の世界や日本の文化や価値観との関係をダイナミックにクロニクル編集することで、創業者のDNAや企業のらしさや文化を言語化やメディア化する支援も行なっている。チャーミングな鈍感力で万事乗り切る。函館の漁師家系で育った無類の貝好き。
アイキャッチ画像:山内貴暉
本楼エディットツアー 特別編
歴史は編集できる!イシス式クロニクル編集ワーク ~『情報の歴史21』を遊ぶ~
■日時:2024年4月7日(日)14:00-17:00
■会場:編集工学研究所「本楼」(世田谷区赤堤)
■費用:(1)2000円(税別)ツアー参加費
(2)6800円(税別)ツアー参加費+『情報の歴史21』書籍版
*どちらか選べます。
*(2)にお申込の方には、当日会場にて『情報の歴史21』書籍版(定価6800円(税別))をお渡しします。
■人数:15名様まで
■対象:どなたでもご参加いただけます。
*『情報の歴史21』をお持ちでなくとも大丈夫です。お気軽にご参加ください。
■ナビゲーター:橋本英人(編集工学研究所)、イシス編集学校[破]師範
■お申し込みはこちらから:https://shop.eel.co.jp/products/detail/666
申込締切:4月5日(金)15:00
ナビゲーター橋本が本楼を案内するショートクリップを2本立てでインスタ公開中。「本楼」の本棚編集も当日ご案内予定です。(画像をクリックするとイシス編集学校インスタグラムにアクセスします)
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
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