松岡正剛には知らないことがある。いや、あの博覧強記の松岡校長だけが知らないことがあるのだ。それは感門之盟の師範ジャンクションの一コマのこと。壇上で校長と師範がハグをする。その時に肩越しの師範たちはそれまでに見せたことのない表情を浮かべている。
そこには『たけくらべ』の美登利のような少女の邪険も、『ブリキの太鼓』のオスカルのような少年の悪だくみも一切ない。何期にも渡って、そのシーンを追いかけてきたスチールカメラ担当のSNS伝奏連は、ある時あることを発見した。校長ハグを受ける師範の表情は4種類に分類できる。
まず、嬉しさが溢れてしまう「満面の笑みタイプ」。多くの人がこれに当たる。そして次に多いのが「滋味深く味わうタイプ」。ハグにも慣れたベテランに多い。ここにはけっこう強めにハグを受ける「感無量系」も含まれる。ハグデビューとなる人は「恥じらいタイプ」が多い。初々しさが微笑ましい。そして少数だが「恍惚タイプ」もいる。これは上級者だ。
感門之盟では、普段は凛々しい師範たちの溢れる表情にも注目されたい。でも、松岡正剛だけは知らない。
後藤由加里
編集的先達:小池真理子。
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
多読ジム×倶楽部撮家 第4弾《一人一撮 edit gallery『資本主義問題』》
一枚の写真には、いくつもの選択が詰まっています。「写真は創造ではなく、選択であるとはよく言われる指摘である」とは中平卓馬の言葉。中平は「一枚の写真も、それは選択の結果である」とも言います。何かを撮影しようと思ったら、5 […]
別日本に向かって – 近江ARS TOKYO 裏舞台の10shot
近江ARS ―― その姿が、いよいよTOKYOでお披露目される。 滋賀県大津市のびわ湖ホールで開催された近江ARSキックオフ「染め替えて近江大事」から2年強。近江ARS TOKYOは「別日本があったって […]
近過去はぼやけて見えるという。あまりにも近くにあるものにはピントが合いづらいように、時代を振り返る行為においても同じことが言えるようだ。令和を迎えて、昭和という時代がさらに色濃く見える一方、平成はどうだろうか?どこかぼ […]
編集工学研究所 吉村堅樹が「編集」や「編集学校」について、ミニ動画で解説をする「林頭吉村の編集解説」をイシス編集学校インスタグラムで公開中です。 イシス編集学校の「イシス」とは古代エジプト […]
守破離まるわかり ー イシス編集学校コースマップ 林頭吉村の編集解説Vol.06
編集工学研究所 吉村堅樹が「編集」や「編集学校」について、ミニ動画で解説をする「林頭吉村の編集解説」をイシス編集学校インスタグラムで公開中です。 イシス編集学校は、武道や芸道での修行における段階「守破離 […]