「自然」の棚に芥川龍之介全集、「スポーツ」の棚には児童文学の『泣いた赤鬼』。そして「歴史」の棚になぜか雑誌『ホットドッグ・プレス』。モノコト編集ワークショップの参加者が全員で作った本棚は、慣れ親しんだ本の見方をダイナミックに変えるものだった。
冒頭は久野美奈子師範代が編集思考素の「三位一体」と「三間連結」をレクチャー。続けて、編集思考素をもとに与えられたテーマの棚を編集するグループワーク。スポーツの棚は「血」・「汗」・「涙」、エンターテインメントの棚には「8時だヨ!全員集合」・「ひょうきん族」・「笑点」という3つの分類軸が立った。
参加者には、自宅の本棚から15冊の本を選び、そのタイトルを短冊に書く宿題が出されていた。その短冊をそれぞれ一番ふさわしいと思う棚に貼り付けていく。棚選びの基準は、本の内容から連想されたものだけでなく、読んだ時の思い出、装丁の雰囲気などさまざまだ。
既存のジャンルとはまったく違う、新しくて、楽しくて、やわらかい本棚が次々と生まれていく。情報を集めて関係づけ、構造化して表現する。情報を自在に編集する方法を手にすることで、世界の見方は一変する。分類は自由になるための方法だ。久野師範代は力強いメッセージで締めくくった。
参加者たちは心地いい驚きと充実感に浸りながら、曼那加組の小島伸吾組長お手製のアイスコーヒーを片手に、本棚の前でいつまでも語り合った。
石黒好美
編集的先達:電気グルーヴ。教室名「くちびるディスコ」を体現するラディカルなフリーライター。もうひとつの顔は夢見る社会福祉士。物語講座ではサラエボ事件を起こしたセルビア青年を主人公に仕立て、編伝賞を受賞。
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