誰にでも必ず訪れる最期の日。
それが、どのような形で訪れるかはわからないが、一番ありえそうなパターンの一つが終末介護病棟での最期じゃないだろうか。沖田×華先生と言えば、自虐ネタのエッセイマンガでよく知られるが、物語作家としても超一流だった。深く死に向き合いたい方は、是非ご一読を。
(沖田×華『お別れホスピタル』)
アメリカ、メジャーリーグ(ア・リーグ)のレギュラーシーズンが終わり、エンゼルス・大谷翔平投手が日本人初の本塁打王に輝いた10月初旬。編集稽古を通じて、たくさんのわたしの中からピカイチなワタシも発見できるイシス編集学校のエディットツアーが世田谷区豪徳寺駅近くの編集工学研究所のブックサロン・本楼で行われた。イシスを通じて学んだことをどのように生活と混ぜ合わせたのか、その秘密がナビゲータ役の福井千裕師範代によって明かされた。
今回の参加予定者は7名。スタート前の会場設営の編集に力がこもる。校長・松岡正剛の書物たちをどのように角度で並べるのか、まるで写真撮影をするようなカマエで福井は注意の視線を動かしていた。
参加者はまず2階の学林堂へと案内され、福井に出迎えられる。19時30分の開始まで参加者と軽やかな談話が行われた。編集力チェックに話題が及ぶ。すぐ近くのコースターの裏側のQRコードを紹介した。実は編集学校の師範代からの指南を一部、無料で受けることが可能なのだ。
エディットツアーの参加者はお互い初対面であることがほとんどだ。まずは自己紹介がスタート。福井から、自らを「お菓子」に見立てるお題が発表された。制作を仕事にされるKさんは「カラフルなグミ」を挙げた。グミのシンプルな味わいと、目の前にある作業に対して一心になりやすいことを重ねていた。音楽好きなYさんは「焼き餅」を挙げる。砂糖醤油を代表に、どんな味付けでも美味しく食べることを示しながら、どんなことでも楽しめる性格を見立てる。編集者を名乗ったHさんは「ジェラート」と回答した。素材を凝縮したジェラートのように、記憶をギュッと濃縮することが好みだと語る。さらには、液体と固体のあいだを揺れ動く形質にも注意を向けていたのだ。福井も驚くアナロジカルな思考が披露されていた。
2Fから1Fの本楼へと移動し、日本に特化した2万冊の本棚紹介が行われる。一通りの説明の後、今回のエディットツアー参加者が驚くトビキリの作品がすぐ傍に隠されていたことを告げた。なんと、校長が数時間前に書きあげた「書」が乾かされていたのだ。本棚説明のことを一時的に忘れて、生々しい筆の痕跡に食い入る参加者たち。本楼という書物空間に紐づけられた「書」たちを一生の思い出にするに違いない。
基本コースで学ぶ編集術や方法の型が紹介され、「2+1で秋っぽいプレゼント」と呼ばれるお題が手渡される。参加者がペアとなり、それぞれで本楼から2冊を選び、さらに福井が用意したアイテムたちの中から選んだ「+1」を加える。3つの関係性を読み解きつつ、誰に、どのようなメッセージで渡すのかを考えてお互いの回答を発表形式で共読した。福井は「日常生活で限定していたモノたちを編集で解き放つ」ことを強調し、クロージングに向かう。
イシス編集学校52[守]基本コースは10月30日スタート。申し込み期限は10月15日。定員は200名までとなっている。申し込みはコチラ。満員になる前に入門への決断をおススメする。
畑本ヒロノブ
編集的先達:エドワード・ワディ・サイード。あらゆるイシスのイベントやブックフェアに出張先からも現れる次世代編集ロボ畑本。モンスターになりたい、博覧強記になりたいと公言して、自らの編集機械のメンテナンスに日々余念がない。電機業界から建設業界へ転身した土木系エンジニア。
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