発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

守師範代としてのロールも担い、八面六臂の大活躍、イシス編集学校の田中優子学長を宗風に迎え、監修いただくは【EDO風狂連】。一人前の江戸人を目指して歩む道中も、3シーズンめの夏の候を迎えます。
「連」と言えば江戸の文芸・技芸・文化の源。稽古だけでなく創作文化を担う場でもありました。複数の号を持ち、本業や俗世を離れて遊んだ江戸時代の連に肖って、エディティングキャラクターの乗りかえを起こし、「編集別世」を愉しむのが【EDO風狂連】でございます。
冬の候で号を作り、さまざまなアバターを手にした連中のみなさんは、春の候では連句号に読書号、稽古号へと忙しい日常から号に着替えて颯爽としたお稽古ぶり。読んで書いて遊んで巻いてと、江戸人にあやかり、たくさんの私で歩みを進めていらっしゃいます。
さて、これまでのISIS FESTA「江戸・蔦重の編集力」、伝習座講義「江戸のあやかり編集力」で、江戸の編集に興味を持ちながらも、連の外から見ていたみなさまに朗報です。
夏シーズンから、定員が30名に増えます!
おかげさまで、多読アレゴリアの開始時から満員御礼、新規募集もありませんでしたが、裏木戸はないのか、もうちっと詰めてはもらえないのか…なんて声があったかなかったか。天岩戸がぎぎぃっと、てな具合にすこーし開きましたので、様子を窺っていた方は、千載一遇のチャンスと捉え、早足、駆け足、急ぎ足で飛び込んでくださいませ。
そんな【EDO風狂連】のお稽古三本柱をご紹介。
◎読相練磨(どくそうれんま)
優子宗風や松岡校長の著書を手すりに、多読共読を行います。方法日本をひもときながら、『見立て日本』擬き、狂歌、エッセイなどさまざまな形で、自分数寄を披露していきます。夏の候では、江戸時代の推しメンを見つけて相互編集をしながら、新たな物語や構造図を作ります。
◎書屋俳諧(しょおくはいかい)
江戸で大流行した「連句」を巻いていく場です。句を「詠む」ことと、句の世界を「読む」ことの両方を鍛えます。式目の縛りもなんのその。五七五/七七という世界最小の詩形で森羅万象を詠み込む―風狂このうえない遊びに、歌雀・詩雀がお誘いします。
◎遊山表象(ゆさんひょうしょう)
優子宗風とともに江戸を味わうリアルイベントを開催し、「尽くし」「やつし」など江戸の重要なコンセプトに触れながら、新たなメディエーションに挑みます。夏には、優子宗風とも親交の深い、邦楽家・西松流家元の西松布咏さんをゲストに迎え、「江戸の音」を楽しみます。
どれも魅力いっぱい、みなさんに味わい尽くしていただきたいお稽古ばかり。優子宗風とリアルに江戸を楽しみたい、イシス編集学校で人気の遊・風韻講座に入りそびれたが連句をぜひ巻いてみたい、江戸の編集を知りたい等々、動機はなんでも構いません。
方法日本を探求していくAIDAがこの冬始まりますが、【EDO風狂連】は方法日本の実践の場、方法日本に遊ぶ場です。引き続きの連中のみなさんはもちろんのこと、夏から新たに参加されるみなさんも、共に新しい連なりを築いて参りましょう。
冬の遊山表象の様子。ISIS FESTAと共催の講義後、連中のみの参加特典・歌合が開催された。
【EDO風狂連】
宗風(監修):田中優子学長
風師 :米田奈穂/中村麻人/吉居奈々
歌雀・詩雀 :大武美和子/福澤美穂子
後見 :木村久美子月匠/田中晶子花伝所長
多読アレゴリア2025夏 EDO風狂連
【定員】30名
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025summer
【開講期間】2025年2025年6月2日(月)~8月24日(日)
【申込締切】2025年5月26日(月)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
※ クレジット払いのみ
※ 初月度分のみ購入時決済
以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
例)2025夏申し込みの場合
購入時に2025年6月分を決済
2025年6月26日に2025年7月分、以後継続
募集開始★多読アレゴリア 2025・夏スタート!!!!!!!
▼倶楽部撮家
写真仲間求む!編集術でカメラと戯れる【倶楽部撮家】が多読アレゴリアにやってきた
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津田一郎監修クラブ【カオス的編Rec】誕生!科学的読書法に学び、「Qの地図」を描く
▼勝手にアカデミア
▼軽井沢別想フロンティア
▼大河ばっか!
▼EDO風狂連
編集別世にいざ参らん~夏の候の船出は間近(残席僅か)
EDO風狂連
【EDO風狂連】は、江戸の文化を「読む」「書く」「遊ぶ」連です。江戸以前の文化を本歌取りした江戸文化をまるごと受け止め、江戸から日本の方法を学ぶ。目指すは「一人前の江戸人」です。
【7/20開催★ISIS FESTA】田中優子の「江戸の音」
時は享保18年(1733)、前年に起きた大飢饉と疫病流行による犠牲者の慰霊と悪疫退散を祈り、両国橋周辺の料理屋が公許により花火を上げました。これが「両国の川開き」での花火の由来、現在の隅田川花火大会へとつながります。 […]
【EDO風狂連】夢の続きは上野で。――続栄華乃夢噺〈かわら版〉
令和7年5月17日に開催された【春の候・遊山表象】。あの田中優子宗風と同じ舟に乗り、神田川を周遊しながら江戸の面影をたどるというスペシャルな企ては、荒天により夢まぼろしと相成った。代わりに、EDО風狂連が集ったのは「上野 […]
**多読アレゴリア【EDO風狂連】2/16<遊山表象>体験録 ** イシス編集学校学長・田中優子氏を“宗風”に迎え、江戸の文化を読み書き遊ぶ【EDO風狂連】。『蔦屋重三郎 江戸を編集した男』(文春新書)を […]
【2/16開催★ISIS FESTA】田中優子の江戸・蔦重の編集力
カンカンカーンと半鐘を打ち鳴らしていたかと思えば、吉原のために奔走する。2025年の大河ドラマ『べらぼう』の主人公は蔦重こと蔦屋重三郎。第1回の放送以降、このドラマが気になってしょうがない、そんな人も少なくないでしょう […]
コメント
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2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。