七夕の伝承は、古来中国に伝わる星の伝説に由来しているが、文字や学芸の向上を願う「乞巧奠」にあやかって、筆の見立ての谷中生姜に、物事を成し遂げる寺島ナス。いずれも東京の伝統野菜だが、「継承」の願いも込めて。

第82回感門之盟もいよいよクライマックス、待ちに待った「冠界式」がはじまった。来月開講の第52期[守]基本コースで登板する師範代たちの教室名が一挙に発表される。校長・松岡正剛直筆の教室名カードとともに、唯一無二の教室名をどどどどっとお楽しみいただきたい。
▲冠界式直前に「その時」を待つ、初登板から3回目のベテランまで19人の師範代たち。いまの心境を尋ねると「はやく知りたいです!」「なんでこの登壇順番なんだろう」「どんな教室名でもありがたくいただきます」などの声があがっていた。
▲舞台にあがった師範代への教室名発表を「ドラムロール」で盛り上げたのは、師範代たちの”ご先祖様”ともいえる仁科玲子。まだ花伝所もない時代の第1期[守]コースで「白いバイエル教室」の師範代を務めた。学生時代はパーカッションに夢中になり、いまはギタリストでもある。
◎町田有理師範代/校長バージョン教室
◎野崎和彦師範代/はじき・おはじき教室
▲師範代代表スピーチで壇上にあがったのはカミ・カゲ・イノリ教室の内村放師範代。「1年前には想像もしてなかった場に立っている。イシス編集学校に入って最初の衝撃は基本コース[守]の「コンビニにないもの」というお題だった。その後もたくさんのさしかかりを連れてきてくれたのが「ないもの」だった。[守][破]ではたくさんの「不足」を抱えながら、仲間に引き寄せられるように言葉をつくっていくことで「ない」ものが新しい自分を生み出してくれた。そして[花伝所]で出会ったのは、「ないもの」が「方法」と交じることでものごとが前に進むこと。ここまで自分を導いてくれた「ない」という編集は、未知なる世界へ誘う「鍵」とも言える。これからも「ないもの」を見たことのない世界をひらく兆しととらえて、ありえない冒険に旅立っていきたい」
教室名カードを手にした新師範代たちの表情には、得体のしれないものが漲っているようだった。
52[守]は2023年10月30日(月)開講!新師範代たちが待つ教室への入口はこちらです▼
https://es.isis.ne.jp/course/syu
(テキスト・レイアウト:福井千裕)
(集合写真撮影:本城慎之介)
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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2025-07-07
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2025-07-03
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山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。