イドバタイムズissue.27:リアルイベント「ひらめき アート×ことば」10shotレポート

2023/12/30(土)20:37
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大人も子どももお題で遊ぶ。「イドバタイムズ」は子どもフィールドからイシスの方法を発信するメディアです。

 

 秋色の公園にぴったりのカラフルな7メートルの絵巻が完成した。

企画したのは子どもプランニングフィールド。クラフト調理室という特殊な場所性をいかして、長いロール紙に言葉から音や色やかたちを想像して描いていこうというココロミである。大阪・西九条の会場に集まったのは、子ども4人、大人9名。

 ワークイベント「ひらめき アート×ことば」のスタートだ。

 

 

 ワーク前の準備運動は念入りに、まずは首や手首や足首をぐるぐるぐる。さらに肩甲骨もぐるぐるぐる。身体を動かしてほんの少し緊張がほぐれたら、好きな色のマジックを持ってぐるぐるを描いてみる。1分間描き続けたら、色を変えてぐるぐるぐるとまた1分。さらに色を変えてぐるぐるぐる。名づけて、ぐるぐる三本勝負。大きな模造紙にうずまきが重なっていく。

 

 

 次にとりだされたのは、鳥獣戯画の絵巻物。巻き巻きされた絵巻はほどいてゆく過程で、蛙と兎が相撲をとったり、踊ったり、人間みたいに楽しんでいる様子が目の前にフェイドインしては、フェイドアウトする。絵巻物は身体的なアケフセの効果を伴った読み物なのだ。絵を見るというより、絵を読む楽しみがそこにある。

 

 

 絵巻物のイメージができたところで、おもむろにメインイベントが始まった。長い障子紙に散りばめられた折り紙を開くと、オノマトペが書かれている仕掛けだ。言葉からひらめいた音や色やかたちを持ち寄った画材で表現する。絵の具やマジック、筆の他にタワシやスポンジやガラス瓶、ペットボトルや紙コップもある。

 

  「もくもく」

  「ひらひら」

  「ザクザク」

  「トゲトゲ」

 

 片手に折り紙、片手に絵筆を持ったら、とにかく描き始めてみよう。

 

 

 遊刊エディストの【マンガのスコア】でおなじみの堀江純一画伯も特別参戦。子どもたちのリクエストに応えて、得意の線画を披露してくれた。

 

 

 もじゃもじゃ発見。音の面白さが色とかたちになって生まれてくる不思議。うん。これは確かにもじゃもじゃだ。ここにあるだけならば、もじゃもじゃはもじゃもじゃだけれど、もじゃもじゃ(と)とか、もじゃもじゃ(が)とか、助詞をつけたら、いきなりもじゃもじゃがもじゃもじゃと動き出す。次はこれを使って、物語編集をはじめてみたくなる。

 

 

 思い思いの画材を手に、描き続けること小一時間。長い障子紙が色とかたちで埋めつくされていく。不思議なのは、おのおのが勝手気ままに描いているだけなのに、全体として調和のとれた絵ができあがっているところ。

 

 

 何やら別の遊びを思いついた様子の子どもたち。ぐるぐるタイムでやってみたかったことは、実はこれだったのだ。ペンを動かすのではなくて、椅子の方を動かせば、

 「ほら。ぐるぐる模様が勝手に描けるよ!」

 ひらめきはこんなところにも現れる。

 

 

 お絵かきタイムの締めは、破の野嶋真帆番匠のナビゲートで振り返りの時間。現役グラフィックデザイナーの視点は、指、手のひら、マスキングテープ、スポンジ、タワシ、を使ったチャレンジングな部分や、ユニークな部分を見逃さない。一人一人に工夫したところを問いかけられる。たっぷりの水でといた絵の具をぶちまけた一角も、「“びしょびしょ”という音がうまれたね」と言われると、言葉から音・色・かたちへ、音・色・かたちから言葉へ、双方向の通路が開いた。

 

 

 たっぷり遊んで、最後に会場前の公園で全員集合!

 

 

「ひらめき アート×ことば」完成版

 

【お知らせ】

子どもフィールドは、子どもと編集をめぐるコミュニケーションを楽しむ場です。今回のようなイベントや千夜千冊共読会を定期開催しています。子育て中の方はもちろん、それ以外にも子ども×編集に興味のある方ならば、どなたでも参加していただけます。

 

もっと積極的に企画に関わってみたい! という方はプランニングフィールド(有料)もあります。現在は、冊子『あそぼん』第2号を絶賛編集中。仲間も絶賛募集中。

 

イシス子どもフィールド申込みリンク(無料)

https://shop.eel.co.jp/products/detail/601

 

(写真:倶楽部撮家 木藤良沢 文:西村慧)

  • イドバタ瓦版組

    「イシス子どもフィールド」のメディア部。「イドバタイムズ」でイシスの方法を発信する。内容は「エディッツの会」をはじめとした企画の広報及びレポート。ネーミングの由来は、フィールド内のイドバタ(井戸端)で企画が生まれるのを見た松岡正剛校長が「イドバタイジング」と命名したことによる。