イドバタイムズissue.21 漢字が闘う!タンキュー×イシス遠足エディッツ写真レポ(前編)

2023/06/04(日)07:58
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 待ち合わせは4月29日(土)13:30、JR代々木駅西口。在来線を乗り継いで、新幹線で、飛行機で、全国あちこちから子どもイシスメンバーである6人の子どもと9人の大人が集まった。

 子どもイシス初の「遠足エディッツ」のテーマは「ゲーム」。
 編集的社会見学として、漢字バトルカードゲーム「カンジモンスターズ」を開発したタンキュー株式会社(東京都渋谷区)を訪問した。大人と子どもまぜこぜで遊び、代表の森本佑紀さんにゲーム開発物語を聞く。その後、豪徳寺イシス本楼に移動、ワークとトークで交流を深めた。
 ゲームをおもしろくするためルル三条とは?
 編集し、さらにその「編集」を世に出すために必要な方法とは?
 上原ゴウ君(5歳)いわく、「超楽しかった! ぜんぶ楽しかった!」な一日の写真レポ前編(タンキュー編)をお届けする。

*後編(イシス編)はこちら

 


 

■走る! 遊ぶ!

 

 

13:45 タンキュー株式会社に到着


 子どもたち、エディッツの会やミーティングの肩越しに話してきたけれど、直に顔を合わせるのは初めて。
 駅で会って、歩き出したとたん、ゴウ君(5歳)、年中のケント君(4歳)が走り出す。猛烈なビル風にのってスピードアップする二人を小4のカヨちゃんが「あぶないよー」と追いかける。

 「早く!」大人より先に、子どもがタンキュー株式会社の扉を開けに、階段を駆け下りていった。

 

 

 

14:00 まずは一戦! デモンストレーション

 

 「カンジモンスターズで遊ぶのはまったく初めて」の二人が、ゲーム開発者のモリソンこと森本佑紀さんに、直接手ほどきを受けながらデモ戦を行う。
 ゲームのルル三条(ロールとツールとルール)を体に入れる。

 

 

カンジモンスターズは、3枚の「神カード」と20枚の「マナ(真名)カード」を組み合わせてバトルする。
 モンスターの力とデザインは、白川漢字学がモチーフになっている。
 基本の動きは、「ひく」→「つける」→「はつどう」。神カードに所定の色・数のマナを付けると、効果を「発動」できる。

 

カードと組み合わせの一例
「色」で付けるので、漢字を知っている、知らないに関わらず遊べる仕組みになっている


 例えば、「残(ザン)」は、「戈(カ)」と「歹(ガツ)」をつけると、「あいての山札を6枚へらす」という効果を発動する。

 相手のマナをゼロにしたら勝ち。カイヨワの分類でいえば、運・賭けのアレアと、競争のアゴーンを組み合わせたゲームだ。


■大人も 子どもも  

 

 

14:20 あちこちで勝負


野村英司vs長島順子

 

 

石井梨香vs 景山カフウ

 

 

カンジモンスターズは「組み合わせ」がキモ。
神カードを慎重に選ぶケイスケ君。

 

 

14:40 チャンピオン戦テーブルでの激闘


吉野ケイスケvs景山卓也

大人は笑顔、子どもは真剣。
子どもが本気で遊んでいる時には、笑顔はでないのだということを知る。
デュエルマスターズでカードゲームの腕を磨いていたケイスケ君、奮闘するも、遊戯王で遊んでいたという景山卓也が勝利し、この後3回防衛する。




14:40 黒膜衆に弟子入り

「映ってる!」
 激闘の同じ時間、部屋の反対側では、長島ケントと上原ゴウが助っ人・黒膜衆の山内貴暉のカメラに興味津々。
いきなり「教える」-「教わる」の関係になる。

 

 

 

15:10 チャンピオンテーブル・ラストの一戦

景山卓也vs景山カフウ
上原ゴウがマイクで実況する。


15:04 景山カフウ、初代チャンピオンに決定

 

親子対決を制し、王者の微笑みをみせるカフウ君。

 

■食べる、創る



15:05 おやつタイム


名古屋から「しるこサンド」、奈良からは「大仏」の金太郎あめ、九州からは黒砂糖。

全国各地からご当地おやつを持った。

 

 

15:10 モリソンのゲーム開発物語

なぜ、どうやって、漢字バトルゲーム「カンジモンスターズ」は生まれたのか。
根っこは、代表のモリソンの「勉強が大嫌いだった」子ども時代にあった。

 

 


モリソンは大学生になって初めて「学ぶことのおもしろさ」に気が付き、いきなり本を読みまくるようになったという。

『白川静 漢字の世界観』(松岡正剛、平凡社新書)の冒頭、「文字は世界を憶えている」が「雷鳴の一撃」となり、カンジモンスターズ誕生のきっかけとなった。

 

 

カンジモンスターズのパッケージデザインは「Q」がモチーフになっている
どんなに暗く見えてたとしても、Q(問い)のレンズを通して見れば、世界はおもしろいモノに満ちている。
すべての子どもたちに、Qのレンズをゲームという形で渡したい。
あらゆる学問、たとえば網野史観もゲームに編集できるというモリソンは語った。

 

 

15:48 好きなカードを持って記念撮影

 

「信(シン)」「友(ユウ)」「品(ヒン)」「比(ヒ)」「例(レイ)」「残(ザン)」……めいめい、好きな神カード、マナカードを選び、記念撮影を行った。佐々木千佳局長は「言(ゲン)」。

このあとモリソンも誘って、いざ本楼へ!

 

◇遠足エディッツ写真レポ・イシス編(後編)につづく

文:松井路代
写真:山内貴暉、子ども支局


information



◆カンジモンスターズは、下記サイトおよびAmazon等のストアで入手可能。

 https://www.kanjimonsters.com/

◆子ども編集学校プロジェクトサイト
 https://es.isis.ne.jp/news/project/2757

◇(随時更新中)フェイスブックページ
 https://www.facebook.com/kodomo.edit

 

◆お問合せ:kodomo@eel.co.jp

 イベントや子どもフィールドに興味がある方は、お問い合わせください。

活動主体:イシス子ども支局
神尾美由紀、長島順子、景山卓也、上原悦子、得原藍、浦澤美穂、吉野陽子、松井路代、石井梨香、野村英司
学林局長 佐々木千佳

 


  • イドバタ瓦版組

    「イシス子どもフィールド」のメディア部。「イドバタイムズ」でイシスの方法を発信する。内容は「エディッツの会」をはじめとした企画の広報及びレポート。ネーミングの由来は、フィールド内のイドバタ(井戸端)で企画が生まれるのを見た松岡正剛校長が「イドバタイジング」と命名したことによる。