緊急瓦版!『多読アレゴリア 大河ばっか!』――本が連なり、歴史の大河へ

2024/11/15(金)14:00 img
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多読アレゴリアWEEK開催中!!!!!
12月2日のオープンに向けて、全12クラブが遊刊エディストを舞台に告知合戦を繰り広げます。どのクラブも定員に届き次第、募集終了です。すでに締切間近のクラブもいくつかあるので、希望のクラブに絶対入りたいという方はお早めの申込をオススメします!!!!!


 

ここは大江戸、深川八幡宮の門前。
往来賑わう市井のど真ん中。大声を張り上げる読売の売り口上が、町衆の足を止める――

 

「おいおいおい、そこの兄ィも姐ェも、耳を貸しなせぇ。こたびは江戸の空まで震えあがる大興行のお知らせだ。その名も『大河ばっか!』――大河ドラマを肴に、学びて語らう稽古場がいよいよ開幕するってんだ」

 

瓦版をひらりと掲げ、往来の人々をグイッと引き寄せる。

 

「ただの与太話だなんて思ったら、お門違いもいいとこだ。大河ドラマの名だたる英雄たちの物語を深ぇとこまで掘り下げ、新たな視点を見つけ出す稽古場だ!物語をなぞるだけじゃあつまらねぇ、もしもの世界を考えたり、語られざる隙間を埋めたり、歴史の新しい楽しみ方を見つける――そいつが稽古の肝よ!」

 

ざわめき始めた町衆を見渡し、さらに声を張り上げる。

 

「どうだい、おめぇさん方、血が滾ってきやしねぇか?ここじゃな、ただの物知りで終わらせねぇ。掘り下げた物語を使って、自分だけの新しい物語だって作り上げられるってえ寸法よ。さぁ、得るもんは一生モンだぜ。逃しゃあ、後悔先に立たずだ。今なら名前を連ねられるってんだ、さぁさぁ、どうするよ」

 

(ぺんぺん、竹棒で瓦版を叩く音)

 

【稽古の目録】
一、「はじめちょろちょろ」――己を知る自己紹介でぇ
「さぁさぁ、まずはおめぇらの大河ドラマ愛を聞かせてみな。好きな武将でも姫君でも、はたまた悪党でもいい――そいつを挙げてみて、自分とどこが似てぇて、どこが違ぇかってぇのを見つけんだ。ただ名を名乗るだけじゃ野暮ってもんよ。好きな登場人物と自分を重ねてみりゃ、気づかなかった己の姿が見えてくるってぇ寸法だ」

 

二、「一冊一滴」――本と知恵をつなぐ稽古よ
2025年の大河ドラマ『べらぼう』、主役は江戸の文化を牽引した出版王、蔦屋重三郎よ。それにまつわる本を読んでみな。一冊一冊が一滴の知恵になり、それがつながりゃ大河のうねりを生むってもんだ!だがなあ、ただ読むだけじゃあ野暮天よ。考えを練り直して、稽古場に持ち寄りゃ、『この本じゃこう書いてある』『こっちじゃこんな話だ』なんてぇ気づきが次から次へと湧き上がり、他の稽古にも活きてくるってわけさ。本と本が連なって生まれる奥深ぇ世界、たっぷりと味わってみな」

 

三、「時列隊」――年表を編む稽古じゃ
「蔦屋重三郎が生きた世界を、年表にまとめてみるぞ。このお江戸でどんなふうに成り上がり、どんな事件を巻き起こし、何を夢見たのか――そいつを時代の空気ごと年表に仕立て上げんだ。だがな、ただ出来事をズラリと並べりゃいいってわけじゃねぇ。粋や流行り、町衆の息遣いまでたっぷり盛り込むんだ。こいつを仕上げりゃ、まるで蔦重といっしょにお江戸を生きてるような気分になれるって寸法さ。出来事の背景も丸ごと描いて、ただの年表じゃねぇ、“お江戸の空気”そのものを表すもんを創り出してみな」

 

四、「推しシーン寿司祭」――物語の旨味を握り直す
「お前らの推しの名場面を掘り下げて、登場人物の心の内や演出の妙を味わい直す稽古だ。たとえばよ、『風林火山』の由布姫と勘助の一夜のやりとりや、『麒麟がくる』の信長公が口癖の“であるか”をつぶやく瞬間、こういうもんをじっくり解き明かすってぇわけよ。名場面の味わいを寿司に例えりゃ、古い米を新しい酢でしめ直して、さらに深い味に仕上げる――そいつをみんなで楽しむのが、この寿司祭の妙ってもんよ」

 

五、「たくさんの信長」――キャラクターを解体し、語り直せ
「よぉ、信長公ってぇのは大河ドラマにゃ欠かせねぇ戦国の大顔役だが、その姿はひとつじゃねぇ!『麒麟がくる』の繊細な信長公、『信長 KING OF ZIPANGU』の苛烈な信長公、『功名が辻』の合理的な信長公――それぞれ違ぇけど、どれも間違いなく信長公だ。そんでな、信長だけに限らねぇ。『義経』でも『清盛』でもいい、その要素や機能を解体して、新しい視点で語り直す稽古だ。未来の大河ドラマにふさわしい新たな顔を創り出すんだ。これがまた、洒落にならねぇ面白さよ」

 

六、「大河編伝」――語られぬ隙間に命を吹き込め
「歴史っちゅうのはな、語られねぇ“間”がたんまりとあらぁな!そこに新たな命を吹き込むのが、浪漫会の醍醐味ってもんだ。たとえば『平清盛』では描かれなかった清盛が出家したときの心中、『太平記』の足利尊氏が弟の毒殺を決めた夜の葛藤――そういう隙間に新しい浪漫を吹き込む――どうだい、胸が踊るってぇもんじゃねぇか」

 

瓦版をながら、ふとNHKのスタッフを見やって声を張り上げる。

 

「おいおい、そこの兄ちゃん!その拍子木、ちょいと貸しちゃくれねぇか?こたびの話、ちんけな竹棒でぺしぺし叩いても締まらねぇんだよ!」

 

スタッフが拍子木を差し出すと、瓦版と竹棒を渡しながら拍子木を受け取る。

 

「さあて、旦那も姐ェも、耳かっぽじってよう聞きな!参加してみりゃあ、どんな得があるか、しっかり教えてやらぁ」

 

(カンカン!拍子木の音)

 

ひとつ、大河ドラマの見方がガラリと変わる!

「名場面や登場人物を編集工学の型で紐といてみな。そいつぁただの見世物じゃ済まねぇ。物語の深ぇ構造が見えてきて、今までのドラマが何倍も面白ぇもんになるってわけだ」

 

ふたつ、物語を編む力が身につく!

「ストーリーっちゅうもんを、自分の手でこさえてみりゃあ、新しい考えを組み立てる力がめきめき鍛えられる。歴史や物語を自分の手で再編集する楽しさと腕前、そいつを手に入れられる稽古場よ」

 

みっつ、歴史を語り直す力が育つ!
「大河ドラマを深く掘りゃあ、ただの昔話じゃねぇ、今に通じる“新しい歴史”ってやつが見えてくる。そいつを語り直すっつうのは、知恵と想像力を磨くってことよ」

「これを逃しゃ、一生の損だぜ。興味がある奴ぁ、この瓦版の裏を見やがれ。名を連ねる方法が書いてあらぁな。席が埋まる前に急げ。いいか、後悔は先に立たねぇぞ」

 

 


【瓦版の裏(参加要項)】

多読アレゴリア「大河ばっか!」
【定員】20名
【開講日】2024年12月2日(月)
【申込締切日】2024年11月25日(月)
【受講費】月額11,000円(税込)
*2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、そちらをご利用の上、
2クラブ目以降をお申し込みください。
【開催期間】2024冬 2024年12月2日(月)~2025年2月23日(日)以後順次決定

お申し込みはこちらから
https://shop.eel.co.jp/products/detail/765


アイキャッチ画像:大河ばっか!×山内貴暉

 

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  • 宮前鉄也

    編集的先達:古井由吉。グロテスクな美とエロチックな死。それらを編集工学で分析して、作品に昇華する異才を持つ物語王子。稽古一つ一つの濃密さと激しさから「龍」と称される。病院薬剤師を辞め、医療用医薬品のコピーライターに転職。