編集部が選ぶ2025年5月に公開した注目のイチオシ記事9選+α

2025/06/29(日)19:00
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公開されるエディスト記事は、毎月30本以上!エディスト編集部メンバー&ゲスト選者たちが厳選した、注目の”推しキジ” をお届けしています。見逃した方はぜひこちらの記事でキャッチアップを。

 

今回は、2025年5月に公開された記事の中から選ばれたオシ記事9選+αをご紹介します。

 

  • 1 丸’s 推しキジ! 
  • 受講の醍醐味でPick!

 

なぜ[破]を受講するとどんな文章でも書けるようになるのか?――[守]番匠の[破]再受講体験記

情報の歴史21、音楽が世界を連れてくる、鈴木しづ子関連のほんとキーボード、筆記具

編集学校の指導陣として大活躍の石黒好美さんが[破]を再受講されたという、好奇心をくすぐる話題性抜群のニュースを、ご本人が生き生きとした体験記に仕立てた記事です。真摯な取り組みゆえに滲み出るユーモアのスパイスを利かせながらの、臨場感たっぷりのドキュメンタリーに、一気に引き込まれました。この記事の面白さは、魅力的なメタファーで展開していく筆力もさることながら、師範代とのやりとりを通した石黒さんの気づきのプロセスが、じつに緻密に描かれているところにあると思います。読み手は、おのずと受講の醍醐味と極意を、石黒さんとともに味わうことができるのです。すばらしい発見の過程で、[守][破]で学ぶ内容や編集術の骨法を巧みに紹介しているのも驚きでした。─丸 洋子

今月は、エディストで『編集用語辞典』の連載を持つ流麗の人・丸洋子さんをゲスト選者にお招きしました👏👏👏 Pickした記事は、石黒さんの大作。丸さんの推しコメントにも、ウンウン!と御意。編集術初心者の人たちには好奇心を提供し、編集術を熟達している人たちをうならせる。プロのライターでもいらっしゃるとお聞きしていますが、さすがの筆力でした。アッパレ~。
マツコ
マツコ

 

マツコ
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そして、続くこの方も!!!

 

  • 2 マエストロ上杉’s 推しキジ!  uesugi
  • 応援ファンファーレでPick!

 

なぜ[破]を受講するとどんな文章でも書けるようになるのか?――[守]番匠の[破]再受講体験記

 

今期、[守]講座で番匠ロールを務める石黒好美さんが、昨シーズン、10年ぶりに[破]講座を再受講されました。この記事では、石黒さんご自身のおもいや気持ちもまじえつつ、[破]講座の稽古プロセスについて、編集術や型の学びも含めて丁寧に綴られています。濃密かつ貴重な内容であり、苛烈でありながら瑞々しい石黒さんの講座での学びを、ここまで共有してくださったことについて、深い感謝の気持ちが湧いてきました。
以前、松岡正剛校長が「まず今やれることをすべて出し切る。そこから編集が始まる」と話されていたことがありましたが、まさに石黒さんは稽古でもこの記事のライティングでも、その姿勢を体現してくださったのだと感じます。
[破]講座に関心がある方はもちろん、編集稽古に取り組むすべての方に、ぜひ読んでいただきたい推し記事です!

──上杉 公志

編集部から上杉さんも、石黒さんの記事をイチオシでした。番匠になったらアガリではない、むしろ学び続けている人なのだなということを思い、魅せられました。編集学校の学びの仕組みをとても魅力的に語ってくださっていますよね。丸さんと上杉さんの推しコメントを拝見していて、そうだよね、もっと体験記が増えてもいいのかもしれないと思い至ったマツコでした。みなさん、体験記を書きませんか?(^_-)
マツコ
マツコ

 

マツコ’s Plus one! 🐶

マツコのイチオシ、過去の体験記

 

その1.ああ、それでもジャイアンは歌う――46[守]新師範代登板記 ♯1

#角山ジャイアン祥道さん初師範代の体験記。これ、初めての師範代をやりながら日々綴るというスゴ技でした。アーカイブもあります

その2.【エアサックス加藤の三度目の突破01】編集天狗と突破を誓う!

#吉村林頭が天狗に扮して心と力を尽くした【破】体験記。エアサックス加藤さんに天狗の心は届いただろうか。

その3.世界読書奥義伝[離]の日常「をぐら離」

#小倉加奈子析匠が[離]指導陣時代に綴った記録。門外不出といわれる[離]の日常をふせながら開ける挑戦でもあった。

  • 3 吉村 編集長’s 推しキジ!  yoshimura
  • ISISのナウでPick!

 

週刊キンダイvol.002 ~4日間のリアル~

 

近畿大学から毎期20人、イシス編集学校の特待生が選ばれている。しかし、これまではなぜか卒門率が悪い。そんな呪いを打ち破ろうと、この春に開講とともに始まったのが新企画「週刊キンダイ」。[守]師範陣がドキュメンタリーで追いかける記事は、「いつもの近大生」から「驚きの近大生」へ変化する事件を生むかもしれない。3年前の未来予想を引っ張ってくるところも心憎い演出である。── 吉村 堅樹

近畿大学の学生さんにはイシス編集学校で学ぶという特別枠がある、にもかかわらず、入門しても卒門しないのはもったいなすぎますよね。過去には[守]終了後、めきめきと編集力を上げていき、師範代まで経験した近大生の星たちがいます。もうすぐ七夕ですが、今年もたくさんの星がきらめきますように、週刊キンダイ連載を楽しみにしています。
マツコ
マツコ

 

  • 4 チーム渦 吉居’s 推しキジ!  yoshii nana
  • 「エモくないのにぐっとくる」でPick!

 

花も歌もひとりでいられない【花歌果の戒】手向けを終えて

 

オテンバが夢中で駆け出す点呼前――55[守]開講イベントの内容をその場にいない人に(実際にいた人にも)伝えるのはけっこう難しい。場の空気は言葉にしづらい。しかも故人のために人が集まり開催された会だとしたら、つい書き手の感情も高ぶってしまいそう。【花歌果の戒】の報告は、現実のプログラムと参加者の言葉を織り交ぜ、抑制の効いた筆致で綴られている。ふわっと幻想的なイメージだけが、書き手の面影を物語っている。

55守開講の12時間をスナップショットした記事も痺れた。リズムよく、流れるように読めるけれど、点をつないで描く絵のように、細やかな配慮がにじんでいる。タイトルの575調べもおしゃれだ。

 

白南風やきりきり鷗落ちゆけり 角川源義    ── 吉居奈々

 

毎月チーム渦メンバーが選者をかわるがわる担当してくださっていますが、今月は吉居奈々師範です。マツコはこの、推しキジをPickしたフィルターがユニークで感激。”「エモくないのにぐっとくる」でPick!”ですヨ。そして最後に俳句までつけてくださって余韻を残す。吉居さんの編集力を感じたマツコなのでした。おっしゃるように、選んだ2本の記事ともに、いずれも場の臨場感をほどよいテンションで伝えてくれていますね。ライターは大音美弥子冊師、そして佐藤健太郎師範、お二人とも場への温かいまなざしを感じさせてくれます。編集学校ってそういう場所なんですよね!
マツコ
マツコ

 

  • 5 後藤’s 推しキジ! 
  • ー 魔法の言葉?「ミドルシニア」Pick!

 

ミドルシニアのかっこいい生き方 ─55[守]

なんといっても「ミドルシニア」に目が釘付けになりました。おそらくエディストで初出の言葉「ミドルシニア」。記事の登場人物は今期55[守]で活躍している3人のミドルシニア師範代+ミドルシニア師範。ですが、実はこの記事のライター&デスクである若林同朋衆&景山師範もミドルシニアだという。よって、ミドルシニアの、ミドルシニアによる、ミドルシニアのための初めてのエディスト記事なんです!── 後藤 由加里

世の中では40代から60代をまとめてこう呼ぶのだそうですね。イシス編集学校は高齢化が進みつつあるといううわさがありますが(笑)、ミドルシニアが大活躍している姿は、世の中に勇気と元気を提供するに違いない(笑)。書き手である若林牧子さんのミドルシニアの考察:”ミドルシニアの強みは、なんと言っても人生と社会経験の豊かさである。心のゆとりと包容力もある。ただ、“経験”という時間軸は、ともすると自分の既知の範囲内、価値観での思考にとどまりがちだ。”、いいですねぇ!!イシスのミドルシニアを見習って、こぞって世のミドルシニアがイシス編集学校を居場所にしてくださるといいですね!
マツコ
マツコ

 

  • 6 サッショー’s 推しキジ!  oto miyako
  • ー 「全然アレゴリア」でPick!

 

『べらぼう絢華帳 ~江戸を編む蔦重の夢~ その二十』

 

ご存じNHK大河「べらぼう」のアレゴリア的見方を伝える連載も、早20回を達成。見どころは初登場大田南畝の「狂歌」と『日本的文芸術』的ながら、目のつけどころは南畝のお召し物「鰻つなぎ文様」に釘付けな『全然アート』。文も芸もサブカルもをマゼマゼした目利きは、さすが「大河ばっか!」ペア。その「大河漬」で『ことば漬』の日々の熱は、ここんとこ離脱していた大河も、ついでに朝ドラさえまた観ようかな、と思わせるカブキっぷりでした。大阪弁の南畝はアカンけど、この多軸編集こそアレゴリア!── 大音 美弥子

多読アレゴリアの新シーズン開始、【花歌果の戒】の開催などなど、激務のあいまをぬって、大音美弥子冊匠が選者として参加下さいました👏👏👏 大阪弁の南畝はアカンのですね(笑)大河ばっかペア、宮前鉄也さんと相部礼子さんによる連載をPickです。ぜひ大河とセットで追いかけていただきたい。そして次回のシーズンでは、多読アレゴリアのクラブ[大河ばっか]にご参加いただきたくなりますね。編集のフィルターを大河に向けて、編集力が養われること間違いないですね。
マツコ
マツコ

 

  • 7  金 副編集長’s 推しキジ! 
  • ー イシスっぽい共読研鑽スタイルPick!

 

あれ・れご・ごり・りあ〜今こそ「アレゴリア」を見直したい【第二回工冊會】レポート

【多読アレゴリアTV】2025夏・キム代将が推す!アレ、レゴ、ゴリ、リア4部門のオススメクラブ

多読アレゴリア2025夏が6/2にスタートした。「多読アレゴリア」は松岡校長がこだわってつけたネーミングだ。おそらく千夜千冊1813夜アンガス・フィッチャー『アレゴリー』に「アレゴリア」の意味の秘密が潜んでいる。それを読みとくには「アレ」「レゴ」「ゴリ」「リア」の4つに分けると何かが見えてくる。工冊會でそういう話をしたら、その日の夕方に安田晶子さんのJUST記事があがっていた。は、早い! JUSTチーム、おそるべし! 夜は夜でアレゴリアTVの撮影があった。そこでは「アレ」から「リア」まで、それぞれ4つのおすすめクラブを紹介した。武田・一倉コンビとナイスフォローと山内くんの編集のおかげで、なんとかまとまりました!── 金 宗代

金さんが、推しキジに、代将としてご自分が登場する記事をPickしたことは結構レアなことなんですよね。こういうPickの仕方もいいですね。安田さんは超高速かつ網羅的JUST記事でよかったですよね。そして一倉さんも武田さんも、YouTube番組でうまく金さんにあいの手を入れ、アレ・レゴ・ゴリ・リアの解説が行われました。この4つのタイプでクラブをお勧めするという、遊び心満載のお話で、”アレだけどゴリ”とか、”レゴっぽいけどゴリでもある”とか、3人で真剣に語り合う様子がおもしろすぎました爆! 4つをかけもちしてくださいと勧める金さんは、静かな中に情熱的な語りが◎! 秋にはアレゴリア祭りが予定されているのですか? ぜひエディスト読者の一人としても、続報を待ちたいところです。多読アレゴリアに参加していない方も、アレ・レゴ・ゴリ・リアを実感する機会になりそうですよね!楽しみです。
マツコ
マツコ

 

千夜千冊1813夜アンガス・フィッチャー『アレゴリー』より引用

 

”かくて、ひるがえってもう一度言っておくが、「別の話し方をする」(allos+agoreueim)というアレーゴリアの本来のはたらきは、生命情報体としてのわれわれが形成したり表現したりしたことにエピジェネティックでコンティンジェントな「別様の可能性」がありうるということを刻んでおくための編集技法だったということなのである。なんとなくはわかってもらえただろうか。” ── 松岡正剛 校長

 

ここからはプラスαのコーナーです♪初登場してくださったわれらが田中晶子花伝所所長です。なんと選んでくださった記事は2025年1月のものたちでした~。ということでプラスαとさせていただきました。
マツコ
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  • 田中所長’s 推しキジ! 
  • ー イシスっぽい共読研鑽スタイルPick!

【多読アワード】総評☆三冊筋と八犬伝 SEASON19

【多読アワード】中宮定子に捧げる挽歌(戸田由香)◎ [智]の宝珠 SEASON19

【多読アワード】仮説を立てる心は科学である(畑本ヒロノブ)◎【忠】の宝珠

三冊筋プレスファンの一人、毎シーズン、発表が楽しみです。今回は[古典編]とのことで、みなさん『ヨブ記』やら『愚管抄』とか、よくもまあ読みましたね、スゴイ!エントリーした勇者に「仁義礼智忠信孝悌」の八徳大珠を贈って評しているのも心憎い。「中宮定子に捧げる挽歌」は美貌セレクトで読ませるし、「仮説を立てる心は科学である」はM好みお馴染み三冊をつなぐ粒たちの物語仕立て。そういえば、北斎の「神奈川沖波裏」でサーフィンしていた師範代もいました。やっぱ「本は三冊で読む!」に限りますね。── 田中 晶子

イシス編集学校には本を大事にする文化がありますが、それを体現しているかのような企画の一つが三冊筋プレスですね。受賞作品の総評と、受賞者お二人の記事をPickしてくださいました。今月の冒頭で選ばれた石黒好美さんの記事に、”イシス編集学校の[破]にいくと、本が読めるようになる”というフレーズがありました。[破]で書けるようにも読めるようにもなるし、多読アレゴリアClassicで戸田由香さんや畑本ヒロノブさんのように読めるように、書けるようになる。人々が本を読めなくなっている時代だという実感があります。が、ここにはこうした本の文化が存在すること自体が尊いことに思えます。
マツコ
マツコ

 

以上、2025年5月(+α)の記事から、エディスト編集部の”イチオシ” を厳選してお届けしました。みなさんのオシは、見つかりましたか?

 

次に選ばれるのは、あなたの記事かもしれない!

 

 


 

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  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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