イチ推し! 編集部セレクション [2023年7月]

2023/07/24(月)12:00
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毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない ”今月の推しキジ” をお届けします。

 

今年の春にスタートした、エディスト・チーム渦。角山祥道師範、羽根田月香さんを中心に、現在、学衆コラム“ISIS wave”が連載されています。この“今月の推しキジ”シリーズにも、春から毎回チーム渦に参加いただくことになりました。

 

さあ、今月はどの記事が推されたのか?それでは今月の推しキジをどうぞ! 

 

※推しキジPickに参加してみたい!というかたがいらっしゃれば、いつでもマツコにご連絡ください。

 

 

    • 1吉村林頭’s 推しキジ!  
    •      ー ISISの今でPick!

 

⦿笑え、抗え、揺さぶっていけ【51[守]伝習座】

師範代、師範が編集術、編集工学、指南方法を深める伝習座。守の4つの用法のトリ、用法4「きめる・つたえる」の解説をつとめたのが石黒好美師範。情報の表現を極める編集の型を「笑い」をキーワードに射抜いて見せた。そのレポートを引き受けたのが、エディストライターとして売り出し中の福井千裕師範代。あらゆるイベントに出没し、自ら学びながらアウトプットし続ける姿は、これからのエディストスターとして大いに期待したい。語ってよしの石黒、書いてよしの福井をダブルで推したい。

──吉村 堅樹 

 

マツコ
マツコ
『ロータリーの軒下で、夕立が去るのを待ちながらエディストを立ち読みしていたマツコは、「いやあ、まいりましたぁ」と思わずつぶやいた。それは、ゲリラ豪雨にも負けない力強い記事だった。…』

ということで、勢いのある石黒師範の伝習座レクを、こうもエネルギッシュにレポートする福井師範代に、あっぱれでございました。推されるべくして推された、という感じですね。

さて、エディストライターのプロフィールにはみなさん編集的先達を書かれています。石黒師範の編集的先達は電気グルーヴ、福井師範代の編集的先達は石牟礼道子。ふむ、なるほどな感覚におちたのは私だけでしょうか。いやはや、編集道の未来は明るい。

 

    • 2 チーム渦・角山’s 推しキジ!
    •      ─ ウズの発生を発見でPick!

 

⦿39[花] ガジェット愛◆モニターアームが拡げる世界

37[花]から花伝所の指導陣が交替でコラムを書いていて、密かに注目している。実は講座の記事は難しい。編集用語×出来事でまとめれば、それっぽい記事が書けるが、「編集用語やイシスのフレーズ自体が紋切り型になる」という陥穽があって意外と苦労するのだ。38[花]はアイキャッチにも苦心していたので、さてどうなるかと気になっていたが、「そうきたか!」という記事がこれ。題名だけでは意図がわからず、記事の半分以上は「自分ごと」だ。ところがこの体験に書き手の「見方づけ」(モニターアーム=余白)が差し込まれ、一気に編集語りとなる。そうか、題名は「問い」だったのか。
日常に編集的見方を重ねることで、渦を発生させている。体験的対角線の引き方も見事。編集語りのホドも丁度よい。 ── 角山 祥道

マツコ
マツコ
モニターアーム?一体なんぞや? → ああ、テレワークで使うのね、ガジェット好きなのね。というように、花伝所の指導陣たちの日常が垣間見れることが、この記事のユニークなところだと思っています。ゴッホだったり、マンガ『ハイキュー!!』の舞台だったり、マネジメントだったり。いろいろな、その方ならではの視点が出されて、みんなそれらと編集との関わりを模索しているよう。結果、編集的な重なりが大きいものもあれば、小さなものもあり、編集が何か分かったように思えたり、なんだか迷宮に入り込んだ気になったりもする。でも、指導陣の横顔がエディスト記事から見え隠れするのはうれしいことで、なかなか知りえない花伝所の今という断片をつかんだ気持ちになれる。というわけで、マツコはひそかにこのシリーズを「なぞがなぞをよぶナゾナゾコラム」と名付けているんですよ(笑)よく編集部ミーティングでも話題にしているんですよね、昨日のモニターアーム、読みましたか?、なんて。 

 

  • 3後藤’s 推しキジ! 
          たまには自薦でPick!

 

⦿命名記念!倶楽部撮家『昭和の作家力』を撮る

本を撮るとは存外難しいことです。中でも『千夜千冊エディション』は何冊もの本が1冊に入っていて、世界観が広大かつ深遠であるがゆえ、いざ撮影しようと思うとエディションのもつ複雑さと熱量に怯みそうになります。最新エディション『昭和の作家力』の撮影に挑んだのは倶楽部撮家8名のメンバーです。同じ本を一斉に撮るという試みは今回が初めて。各々『昭和の作家力』のどこに感応し、何を撮ろうとしたのか、その方法の違いを楽しんでもらえればと思います。

 

そして、倶楽部撮家メンバーである宮坂由香も、ついにエディストライター・デビューをしました。初めてにして3本立て。今まさに教室に向かっている師範代の心の動きに寄り添うように丁寧にシャッターを切る、伝習座フォトレポートです。こちらもあわせてご覧ください。

まなざしの奥にあるものは_第1視【50[破]伝習座】

──後藤 由加里

マツコ
マツコ
The 昭和」のらしさがよく表れた写真たちで、びっくりしました。千夜千冊エディションを手に取りたくなることまちがいない! それぞれがお仕事ももちつつ、エディストで他のコラムもかきつつ、ひと手間もふた手間もかけた写真を撮るみなさんの情熱に頭が下がります。倶楽部撮家、すばらしい。取りまとめをされている後藤さんのご努力が、こうやって自画自賛してもらえて、マツコはとてもご機嫌です(⌒∇⌒) 松岡正剛校長と皆さんがエディションを介してコラボしている感じもいい。気になるのは、木藤さんの写真のその後…。本は風に消えていったのだろうか。 

 

マツコ’s Plus one🐶!

倶楽部撮家の表現の場のひとつ、インスタもお忘れなく〜 

 

Instagram更新中!(@isis_editschool)

 

4 マエストロ上杉’s 推しキジ! uesugi
      ─ 応援ファンファーレでPick!

 

⦿恋心ゆらめく「ホンとの話」を司書に託して【目次読書から共読へ】

九天玄氣組の中野組長によるレポート。同じく九天玄氣組のメンバーの三苫麻里師範代がナビを担当された、福岡地区高等学校の学校図書館協議会総会での目次読書ワークショップを記事にしてくださいました。
イシスではお馴染みの「目次読書」とインタラクティブな「共読」のワークの様子が写真がなくてもいきいきと伝わってきます。それは、目次読書で本を装幀や手触りといったものも情報として扱うように、中野組長がワークショップの場の多様な情報を収集して、レポートの随所に盛り込んでいるから。特に司書のみなさんがワークが進むにつれて次第に没頭していくプロセスが一貫して編みあげられていました。
今回のような、イシスメンバーの取り組みや活動をもっと拝見・拝読したいなと思わず思ってしまいました。 ──上杉 公志

マツコ
マツコ
九州から支所活動のレポート、いいですね!東京の動きは情報が入りやすいですが、地域の活動がこうやってライブ感たっぷりに読めるとサイコーですね。中野組長が丁寧に九州での活動を編み上げていらっしゃることがよく伝わります。それと、編集学校はやっぱり本の学校でもあるんだなと、今月Pickされた記事をまとめ読みして思いました。

 

マツコ’s Plus one!

 

九州支所「九天玄氣組」による過去記事5選

 

🐶エディスト初記事 2019/08/01(木) まだら、まんだら、九天玄氣組。

🐶九天組長インタビューfile1 2019/11/09(土)東京の品川未貴が福岡で大転身したわけ

🐶毎年お正月恒例! 2020/01/22(水) 松岡校長に贈る九天年賀の「編集道」

🐶エディットツアーも 2021/04/02(金)あなたの知らない編集学校「地域支所」の世界【ツアー@九州】

🐶九天をまとめよみ 随時更新 【Playlist】玄氣で侠氣な九天7選(選:中野由紀昌)

 

 

みなさんのオシは、見つかりましたか?

以上、2023年6月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。


  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。