ハンノキの葉のうえで、総身を白い菌に侵されて命を終えていたキハダケンモンの幼虫。見なかったことにしてしまいたくなるこんな存在も、アングルを変えてレンズを向けてみると、メルヘン世界の住人に様変わりする。
夏の甲子園はじまりました
第107回 全国高等学校野球選手権大会が8月5日に開幕した。このまま順調に進めば、決勝は8月23日。55[守]の卒門日は24日、甲子園も守講座も熱気あふれる日々が続きそうだ。
甲子園ではエースで4番が話題になりがちだが、守備の花形といえば遊撃手、ショートだ。守備位置を固定せず、機を見て挑む。身体能力だけではなく、素早い状況判断力も求められる。さらに、試合が緊迫した場面で、遊撃手に求められるのは、チームを鼓舞する明るい声である。
55[守]においても、場の空気を読み、明るい風をふわりと吹かせてくれる近大番の遊撃手がいる。ニシムラ番こと西村慧である。
みなさんのイシス編集学校に出会ったこの4ケ月間がとびっきり贅沢な時間だったなと思えるようにサポートしていきますので、どうぞリラックスして取り組んでくださいね。
開講時の挨拶どおり、「55守近大杯オリエンテーリング大会 Editrix」と称し、稽古の進捗状況を中継するように軽やかに近大生へ届けている。
オリエンテーリングは、地図とコンパスを使って指定された地点を順番に探し出し、できるだけ早くゴールを目指す野外スポーツのこと。まさに編集稽古そのものだ。
ヘルメットより、アフロ?
ニシムラ番は、45[守] アフロル・テクノ教室にて師範代をつとめ、14季[離]を退院。その足で48[守]臨間オチョコ教室 、49[破]臨刊アフロール教室の師範代を駆け抜けた。さらに、多読ジムSP3で今福龍太賞を受賞後、多読ジムで5シーズンにわたり冊師を担当。現在は多読アレゴリア「群島ククムイ」の運営メンバーとして今福船長や仲間と共に言葉や書物の海を航海している。イシス編集学校のロールを固定せず、自在に動き、次々と踏破してきた。
<アフロな遊撃手、甲子園出場?>
近大番は53[守]より3期目となる。今期初の近大生だけのマグロワンダフル教室の動きに着目しつつも、他の教室にいる学生とも一体感が持てるようにした。それが、オリエンテーリングという方法だったのだ。
オリエンテーリングに見立てたのは、自分の体力と時間と進むルートを計算してポイントを攻略していくスポーツだからなんです。この時期、お題もでそろってくるので、お題を攻略していく作戦を立てて進める方法もやってみてほしいです。
スポーツは遊びから発生している。闘争と競争を起源としており、ルールが遊びより厳密で、何より勝負にこだわる。
高校野球で誰もが胸を打たれる場面といえば、試合後、勝者と敗者が向かい合って深くお辞儀を交す瞬間だ。あらゆる感情と感謝が甲子園の土に刻まれる。
勉強より、編集稽古?
編集も遊びから生まれている。編集稽古には勝者と敗者はないが、ルールとゴールはある。全番回答というルールを守って、卒門というゴールに向かうのだ。
オリエンテーリングの面白味は、「運動神経がいい奴が速いとは限らない」というところ。編集稽古も「勉強ができるやつができるとは限らない」んだよね。だから、普段からいろいろなところに注意を向けて進めるのが大吉。
さすが、近大番の遊撃手。応援するだけではなく、おみくじまでくれる。早速、大吉を受け取って稽古に向かっていくしかない。
今回、卒門にむけた記事であることを察知し「何かネタに使えそうであれば……」と差し出してくれたのが48守で師範代を務めていたときの記事。なんとニシムラ番の教室から、卒門者第一号、第二号を独占していたのだ。
ワン・ツー・フィニッシュに臨間オチョコ教室に歓声が響く。二つ目の座席が埋まった!
さりげないのに、すごい。すごいのに、さりげない。
卒門に導く華麗なダブルプレー、近大生を応援する中継プレー、記事ネタを提供する連携プレー、アフロなる遊撃手の甲子園はまだまだ熱い。
<2025年8月12日 甲子園球場にて。この記事のために撮りに行ってくれる軽やかさ!>
アイキャッチ/稲森久純(55[守]師範代)
文/一倉 広美(55[守]師範)
週刊キンダイ 連載中!
週刊キンダイvol.001 ~あの大学がついに「編集工学科」設立?~
週刊キンダイvol.002 ~4日間のリアル~
イシス編集学校 [守]チーム
編集学校の原風景であり稽古の原郷となる[守]。初めてイシス編集学校と出会う学衆と歩みつづける学匠、番匠、師範、ときどき師範代のチーム。鯉は竜になるか。
春のプール夏のプール秋のプール冬のプールに星が降るなり(穂村弘) 季節が進むと見える景色も変わる。11月下旬、56[守]の一座建立の場、別院が開いた。18教室で136名の学衆が稽古していることが明らかに […]
番選ボードレール(番ボー)エントリー明けの56[守]第2回創守座には、教室から1名ずつの学衆が参加した。師範代と師範が交わし合う一座だが、その裏側には学衆たちの賑やかな世界が広がっていた。 師範の一倉弘美が俳句で用法3を […]
秋の絵本を「その本を読むのにふさわしい明るさ」で3つに分けると、陽だまり・夕焼け・宵闇になる。 多読アレゴリア「よみかき探究Qクラブ」のラウンジに出された問い「本をわけるあつめる。するとどうなる?」への答えだ。 クラブで […]
教室というのは、不思議な場所だ。 どこか長い旅の入口のような空気がある。 まだ互いの声の高さも、沈黙の距離感も測りきれないまま、 事件を挟めば、少しずつ教室が温かく育っていく。そんな、開講間もないある日のこと。 火種のよ […]
かなりドキッとした。「やっぱり会社にいると結構つまんない。お給料をもらうから行っておこうかなといううちに、だんだんだんだん会社に侵されるからつらい」。数年前のイシス編集学校、松岡正剛校長の言葉をいまもはっきりとはっきり […]
コメント
1~3件/3件
2026-02-10
ハンノキの葉のうえで、総身を白い菌に侵されて命を終えていたキハダケンモンの幼虫。見なかったことにしてしまいたくなるこんな存在も、アングルを変えてレンズを向けてみると、メルヘン世界の住人に様変わりする。
2026-02-05
誰にでも必ず訪れる最期の日。
それが、どのような形で訪れるかはわからないが、一番ありえそうなパターンの一つが終末介護病棟での最期じゃないだろうか。沖田×華先生と言えば、自虐ネタのエッセイマンガでよく知られるが、物語作家としても超一流だった。深く死に向き合いたい方は、是非ご一読を。
(沖田×華『お別れホスピタル』)
2026-02-03
鋸鍬形、犀兜、鰹象虫、乳母玉虫、碁石蜆、姫蛇の目、漣雀、星枯葉、舞妓虎蛾、雛鯱、韋駄天茶立、鶏冠軍配、鶉亀虫。見立ては、得体の知れないものたちを、手近に引き寄せたり、風雅に遊ばせることの糸口にもなる。