『性別が、ない!』新井祥
LGBTQなどという言葉が世間を席巻するはるか以前、このマンガによって蒙を啓かれた人も多いのでは?第一巻が刊行されたのが2005年のことで、この種のテーマを扱った作品としてはかなり早かった。基本的に権利主張などのトーンはほぼなく、セクシャルマイノリティーの日常を面白おかしく綴っている。それでいて深く考えさせられる名著。
週刊キンダイ、先週で終わったと思った方、多いのではないでしょうか。
門をすぎれば、次の門が開きます。
忙しき人に効きたる進破かな
55[守]卒門者を対象とした破ガイダンスが8月27日に実施された。近大生は4人が参加。ガイダンスのあと「稽古にどのくらい時間がかかるか」という質問があった。001番は時間制限5分だったが、破への準備お題である用法4、最後の2番は時間制限がない。破は一体どうなっているのだ?と、思うのは当然のこと。 原田学匠が「時間はいくらでもかけられます。文章を書くということに終わりはありません。どこで終わるかを自分で決めるのです。」と、破講座に潜む面白さをほのめかす。
「時間制限がない」ということは無限に書くということではなく、どこで止めるかを自分で決めていいということなのだ。渦中に入ってみると、いつの間にか忙しい方が書けるようになっていく。これはぜひ、体験してみてほしい。
型を破りて術に入る
文体編集術、クロニクル編集術、物語編集術、プランニング編集術、4つの編集術は、松岡校長のTHE仕事術。守で学んだことの実践編だ。“術”とは「何回も行って自分のものとなった能力。手仕事の能力。学問。わざ。」のこと。破講座では、守で身につけた型を、最初はぎこちなく使い、だんだん滑らかに体が覚えていって、自然に術となっていく。
たとえば、プランニング編集術。就活を終え、働く人へのロールチェンジをしつつある近大生にとって、これから向かう仕事の方法だと想定する人も多いだろう。しかし、それだけではない。プランニングとは企画すること。企画は、もっと日常にごろごろと転がっている。
サークル、ゼミ、会社のプロジェクトといったものだけでなく、恋人にラブレターを書くことも、昼ご飯を何にするか考えることも、目標に向かって戦略を立てることも、企画です。
(近大番 南田桂吾)
破講座を始めると、書くことが知文の、お昼ご飯がプランニングの、生きることが物語の、それぞれ稽古になっていくのだ。
4位一体の編集術
旅する年表
破ガイダンスでは白川番匠が「物語編集術をやりたいと進破する人は多いが、クロニクル編集術をやりたいと最初から言う人は少ないです。しかし、突破した後に何が楽しかったかを聞いてみると圧倒的にクロニクル編集術と答える人が多い」と話すと、破講座の経験者はみな頷いた。クロニクル編集術の材料は年表。歴史上の事件を年代に従って書き並べた表は、動かすことはできないと思っている人が多い。世界のことも、日本のことも、そして、自分においてもだ。
すこしお堅い印象の年表だが、クロニクル編集術にかかれば、足が生えて自由に旅することができるようになる。
年表、それは歴史の沈黙に対して自分で声をかけられる生きたアニメーショ ンなのである。
マグロワンダフル教室の9人をはじめ、55[守]は12人の近大生が卒門した。うち5人が進破を決めている。[破]でも新たな伝説を。まだ枠は残っている。
アイキャッチ/稲森久純(55[守]師範代)
文/一倉広美(55[守]師範)
週刊キンダイ 連載中!
週刊キンダイvol.001 ~あの大学がついに「編集工学科」設立?~
週刊キンダイvol.002 ~4日間のリアル~
イシス編集学校 [守]チーム
編集学校の原風景であり稽古の原郷となる[守]。初めてイシス編集学校と出会う学衆と歩みつづける学匠、番匠、師範、ときどき師範代のチーム。鯉は竜になるか。
春のプール夏のプール秋のプール冬のプールに星が降るなり(穂村弘) 季節が進むと見える景色も変わる。11月下旬、56[守]の一座建立の場、別院が開いた。18教室で136名の学衆が稽古していることが明らかに […]
番選ボードレール(番ボー)エントリー明けの56[守]第2回創守座には、教室から1名ずつの学衆が参加した。師範代と師範が交わし合う一座だが、その裏側には学衆たちの賑やかな世界が広がっていた。 師範の一倉弘美が俳句で用法3を […]
秋の絵本を「その本を読むのにふさわしい明るさ」で3つに分けると、陽だまり・夕焼け・宵闇になる。 多読アレゴリア「よみかき探究Qクラブ」のラウンジに出された問い「本をわけるあつめる。するとどうなる?」への答えだ。 クラブで […]
教室というのは、不思議な場所だ。 どこか長い旅の入口のような空気がある。 まだ互いの声の高さも、沈黙の距離感も測りきれないまま、 事件を挟めば、少しずつ教室が温かく育っていく。そんな、開講間もないある日のこと。 火種のよ […]
かなりドキッとした。「やっぱり会社にいると結構つまんない。お給料をもらうから行っておこうかなといううちに、だんだんだんだん会社に侵されるからつらい」。数年前のイシス編集学校、松岡正剛校長の言葉をいまもはっきりとはっきり […]
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2026-01-22
『性別が、ない!』新井祥
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2026-01-20
蛹の胸部にせっかくしつらえられた翅の「抜き型」を邪険にして、リボンのような小さな翅で生まれてくるクロスジフユエダシャクのメス。飛べない翅の内側には、きっと、思いもよらない「無用の用」が伏せられている。
2026-01-13
自らの体内から這い出したコマユバチの幼虫たちが作った繭の塊を抱きしめるシャクトリムシ。科学者は「ゾンビ化されて繭を守るよう操作されている」と解釈するけれど、これこそ「稜威」の極北の姿ではないだろうか。