誰にでも必ず訪れる最期の日。
それが、どのような形で訪れるかはわからないが、一番ありえそうなパターンの一つが終末介護病棟での最期じゃないだろうか。沖田×華先生と言えば、自虐ネタのエッセイマンガでよく知られるが、物語作家としても超一流だった。深く死に向き合いたい方は、是非ご一読を。
(沖田×華『お別れホスピタル』)
イシスの学びは渦をおこし浪のうねりとなって人を変える、仕事を変える、日常を変える――。
坂田裕俊さんは新米パパである。現在は子育て&仕事優先で編集学校の学びは休止しているが、第一子と接して見えて来たのは「BPT」という方法だった。
ベース(B)からターゲット(T)に向かっていく途中のプロフィール(P)に着目するこの方法、坂田さんはどう育児に生かしたのか。
イシス受講生がその先の編集的日常を語るエッセイシリーズ、第15回をお届けします。
■■BPTで感じる子供の成長
イシス編集学校の基本コース[守]を終えたあと、昨年(2022年)の夏に息子が誕生し、いまは夫婦共に協力しながら育児をし、子供の成長を見守っています。
日々の育児で感じることは、赤ちゃん(息子)は身体感覚の分節化の真っ最中であり、距離の近いBとTを分けることの「お世話」をする必要があるということです。Bとは起点(ベース)のことで、Tは向かうべきターゲットです。大人だと、出発点とゴールが離れていますが、赤ちゃんはこれがとても近いのです。身体の動きでいうと、関節の動きが少なく、パタパタと手足を動かし、動きの速度や力加減の調節もあまりできません。そこから突飛な動きをするので見守りや補助が必要です。
編集学校では、BPTといって、ベースとターゲットのあいだのP(プロフィール)を豊かにすることが大切なんだと教わりました。でも赤ちゃんは、BとTが近すぎて、Pの隙間がない。だから親は、赤ちゃんの行動のBとTのあいだにPを差しこんであげます。
衣食住に纏わることも全面的にPの差し込みが必要で、その際は「温度調整(環境)」「心地よい体勢(身体)」「声かけ、揺らし等(遊び)」「タイミング(機)」が大切と感じています。例えば「ねんね」では、室温と衣服の種類での体温調節、心地よい抱っこの体勢、子守唄と揺らし、それらを差し込むタイミングが大切になります。「食事」「お風呂」「排泄」「遊び」もそれらの方法のアレンジで対応しています。
お世話をしていて面白いのは、必ずしもこちらの予定(見立て)通りにいかないことだと思います。決めつけや思い込みがあると、差し込むPの内容やタイミングにズレが生じてTへの道が困難になります。その都度五感で状況を感じとり、赤ちゃんを安心させ、微妙なズレに対応しつづけます。そして機を見て赤ちゃんの成長に適した生活環境へ親共々バージョンアップを試みます。
子供の成長は早く、親の必要性も日々変化していきます。気付けば親離れし、自分で寄り道、回り道をしながらPを豊かにしていくのだと思います。またその様を見守れるように、BPTを紡いでいきたいと思います。
▲2022年夏生まれの坂田さんのご子息。彼の未来は可能性に満ちている。
文・写真提供/坂田裕俊(46[守]位相オンライン教室)
編集協力/畑勝之
編集/吉居奈々、角山祥道、羽根田月香
◎エッセイ <ISIS wave その先の日常> 原稿募集中!◎
当コーナーのエッセイを募集しています。イシス編集学校の[守]を終えた方なら、どなたでもOK。投稿いただいた原稿は、場合によりチーム渦からディレクション(指南)が入ることがあります。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
○テーマ:日常(生活、仕事)の中の編集工学
○文字数:400~1000文字程度
○写 真:顔写真、エッセイに即した写真をご提供ください
○掲載先:遊刊エディスト
○連絡先:uzu_isis_edist★fuwamofu.com(★を@に変更してください)
エディストチーム渦edist-uzu
編集的先達:紀貫之。2023年初頭に立ち上がった少数精鋭のエディティングチーム。記事をとっかかりに渦中に身を投じ、イシスと社会とを繋げてウズウズにする。[チーム渦]の作業室の壁には「渦潮の底より光生れ来る」と掲げている。
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コメント
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