『性別が、ない!』新井祥
LGBTQなどという言葉が世間を席巻するはるか以前、このマンガによって蒙を啓かれた人も多いのでは?第一巻が刊行されたのが2005年のことで、この種のテーマを扱った作品としてはかなり早かった。基本的に権利主張などのトーンはほぼなく、セクシャルマイノリティーの日常を面白おかしく綴っている。それでいて深く考えさせられる名著。
多読ジム出版社コラボ企画第四弾は、小倉加奈子析匠が主催するMEditLab(順天堂大学STEAM教育研究会)! お題のテーマは「お医者さんに読ませたい三冊」。MEdit Labが編集工学研究所とともに開発したSTEAM教材「おしゃべり病理医のMEdit Lab-医学にまつわるコトバ・カラダ・ココロワーク」で作成したブックリストから今回のコラボ企画のために厳選した30冊(https://edist.isis.ne.jp/guest/tadoku_meditlab/)が課題本だ。読衆はここから1冊選び、独自に2冊を加えて三冊セットを作り、レコメンドエッセイ三冊屋(500〜600字)を書く。MEdit賞はいったい誰の手に?
耳を澄ませるのだ。自分の心の声に。いかに生きる、と、いかに死ぬかは同じことである。病により残された日々が少ないライオンの家にいる雫はそれでも最後まで人生を味わいつくそうと思う。瀬戸内の自然の中にあるホスピスで、もう一度食べたい記憶の中のおやつが、人と人とをつないでゆく。
人間は自然の一部である。きれいだなあ、いいなあと感じる心、いい手だなあと思うこと。はしと人間のあいだでいただきますをして食を味わうこと。言葉で結界を解き命と心を重ね共鳴する。調理中の音や色、匂い、感触、食材の気持ちよさそうな表情を感じ取る。それらはすべて直感であり生きることの本質。
そして、自然の環境破壊と人間の身体の中の細胞の変化も呼応し合う。食べるものにより人間の身体の細胞は変化する。ほんものを見分ける眼がほしい。
それぞれが心地よさを心の置き場をつくることに向かって奔走する。料理の記憶は、ひとを形成している一部。がん細胞も実は自分の一部。人生とは、すべて食べることから始まっている。だけど、人は生きている限り変わるチャンスがある!
Info
⊕アイキャッチ画像⊕
∈『ライオンのおやつ』/小川糸/ポプラ社
∈『一汁一菜』/土井善治/グラフィック社
∈『がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事』/フレンチシェフ 神尾哲男/幻冬社
⊕多読ジムSeason13・冬⊕
∈選本テーマ:お医者さんに読ませたい三冊
∈スタジオ*スダジイ(大塚宏冊師)
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
編集部が選ぶ2025年12月に公開した注目のイチオシ記事9選
公開されるエディスト記事は、毎月30本以上!エディスト編集部メンバー&ゲスト選者たちが厳選した、注目の”推しキジ” をお届けしています。 今回は2025年12月に公開された記事の中からおすすめするあの記事こ […]
編集部が選ぶ2025年11月に公開した注目のイチオシ記事5選
公開されるエディスト記事は、毎月30本以上!エディスト編集部メンバー&ゲスト選者たちが厳選した、注目の”推しキジ” をお届けしています。 今回は2025年11月に公開された記事の中からおすすめするあの記事こ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 2026年が始まりましたね。みなさんはどんな年末年始をお過ごしでしたか。エディットカフェでは編集稽古が繰り広げ […]
2026新春放談 其の陸 – ブレイクの鍵は「二次編集」と「個別ディレクション」にあり!
遊刊エディストの編集部がお届けしている新春放談2026、其の陸、最終回となりました。伝習座、感門之盟、多読アレゴリア、別典祭とさまざまな企画が連打された2025年を経て、2026年にイシス編集学校はどのような飛躍を目指し […]
2026新春放談 其の伍 – イシスの現場にJUSTライターは駆けつける
遊刊エディストの新春放談2026、今日は5日目、其の伍 をお届けします。JUSTライターチームから田中香さんと細田陽子さんのお二人が登場。イシス編集学校のリアルイベントの現場に立ち会い、その場で記事を書き上げる「JUST […]
コメント
1~3件/3件
2026-01-22
『性別が、ない!』新井祥
LGBTQなどという言葉が世間を席巻するはるか以前、このマンガによって蒙を啓かれた人も多いのでは?第一巻が刊行されたのが2005年のことで、この種のテーマを扱った作品としてはかなり早かった。基本的に権利主張などのトーンはほぼなく、セクシャルマイノリティーの日常を面白おかしく綴っている。それでいて深く考えさせられる名著。
2026-01-20
蛹の胸部にせっかくしつらえられた翅の「抜き型」を邪険にして、リボンのような小さな翅で生まれてくるクロスジフユエダシャクのメス。飛べない翅の内側には、きっと、思いもよらない「無用の用」が伏せられている。
2026-01-13
自らの体内から這い出したコマユバチの幼虫たちが作った繭の塊を抱きしめるシャクトリムシ。科学者は「ゾンビ化されて繭を守るよう操作されている」と解釈するけれど、これこそ「稜威」の極北の姿ではないだろうか。